TK GuitarBlog ~楽器レビューと音楽コラム~

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【レビュー】Sago Ove サーモウッドボディの現代版ジャズベース。

本日は、兵庫県尼崎市のギター工房・Sagoが作っている、Oveについてレビューしようと思います。

 

 

Sagoといえば…有名アーティスト

Sagoといえば、スピッツやポルノグラフィティ、最近では和楽器バンドやキュウソネコカミなど、さまざまなミュージシャンに使われている、気鋭の日本メーカーです。

sago-nmg.com

 

トラディショナルなデザインの楽器から、現代的・個性的な楽器までラインナップは幅広く、また創業者である高山代表のアイデアやバイタリティもあって、斬新な取組も多々なされている、非常に面白いギター工房だと思います。

 

サーモウッドボディの軽さが光る!

そんなSagoの売りの一つが、「サーモウッド」。木材を無酸素の状態で200度の高温処理し、乾燥させることで、人工的に経年変化を与えるというもの。これにより、ヴィンテージに近いニュアンスを生み出したり、アコースティックな木の鳴りなどを生み出すことが出来る、というわけなのです。

 

今回紹介する、このOveでは、ボディにサーモウッド処理したアルダーを使用しています。

 

その結果、どうなっているかというと…とにかく、軽い!

 

個体差があるにせよ、4弦モデルだと4kgを下回るのが通常で、ヘタしたらギターより軽いくらいだったりします。基本的にはジャズベースに近いシェイプを持っているこのベースが、ギターより軽い…。これは、衝撃的なことです。

 

なお、ネックはメイプルで、指板はローズウッドとメイプルを選択することができます。市販されているものはローズウッドが多い印象でしょうか。

 

ちなみに、4弦モデルが「Ove4」、5弦モデルが「Ove5」といいます。どちらも、基本的な設計はほぼ同じです。

 

サウンド…現代的なロックにも、ヴィンテージサウンドにも。

さて、サウンド面、どうでしょうか。

 

このベース、アクティブ・パッシブが切り替え可能なベースなのですが、基本的な設計はジャズベースに近く、どちらのときも、基本的なサウンドは、ジャズベースをイメージするといいのかな、と思います。

 

アクティブ・パッシブの切り替えは、ボリュームノブを引っ張ることで行います。引っ張っているときはパッシブ、押し込んでいるときはアクティブ、です。

 

アクティブで弾いているときは、非常にパワフルで、現代的なジャズベース。一方で、パッシブで弾いているときには、上品で扱いやすい、ヴィンテージ系の音色を出すこともできる、そんな印象です。

 

弦高もやや低めで、21フレットあるため、テクニカルなプレイも非常にやりやすく、ヴィンテージ系の音を出すことができるのに、楽器としての使い勝手は今風という、とっても便利な、憎いヤツ。

 

ピックアップは、Sagoのジャズベース系では標準となっている「L(x) JB4」が搭載されています。この「L(x)」シリーズのピックアップ、ローノイズで素直な音が鳴り、リプレイスメントピックアップとしても高い評価を受けています。細部にわたり、Sagoの技術力が活かされていますね。

 

少し高いけど…とにかく最高のベース

とにかく、楽器としての素養が非常に高く、どんなジャンルにも対応できる裾野の広さを持っている上に、使い勝手も最高という、メチャクチャ素晴らしいベースです。

 

ジャズベースを基本としつつも、さまざまなところを、Sagoのアレンジで使いやすくしたこのベース…。一度この便利さを知ってしまうと、もう、ヴィンテージ系の楽器には戻れない、それくらいの使い勝手の良さがあります。

 

あえて弱点があるとすれば…価格ですね。国産のハンドメイドだけに仕方がないのですが、標準的な仕様のものだと、30万円前後くらいはしてきます。

 

とはいえ、それだけの価値があるのは間違いない楽器ですし、国産ハンドメイドの中で見ると、まだ良心的な価格設定です。

 

楽器屋さんで見かけたら、ぜひぜひ、弾いてみて下さい。Sagoの技術力に心奪われること、間違い無しだと思います。