TK GuitarBlog ~楽器レビューと音楽コラム~

楽器レビューや音楽のコラムを中心にしたブログです。

【レビュー】ZOOM G3n・G3Xn コンパクト感覚の使えるマルチ。

今回は、ZOOMのギター用マルチエフェクター、G3nをご紹介します。

 

また、これにペダルがついたバリエーションモデルの、G3Xnも、機能面は同じですので、合わせてご紹介いたします。

ZOOM ズーム ギター用 マルチエフェクター G3n

ZOOM ズーム ギター用 マルチエフェクター G3n

 
ZOOM ズーム ギター用 マルチエフェクター G3Xn

ZOOM ズーム ギター用 マルチエフェクター G3Xn

 

 

価格は、G3nで18,000円前後、ペダル付きのG3Xnで20,000円前後くらいでしょうか。これらの商品、非常に人気があり、さまざままお店がセール等で特価をつけていることも多く、価格は結構な波があります。

 

とはいえ、基本的には「約2万円」ということで見ておけば、間違いはないでしょうか。

 

 

高品質だぞ!ZOOMのマルチエフェクター 

ZOOMのマルチエフェクターについては、かつてはリーズナブルであるがゆえに品質に疑問を持つような勢力も一部にはありましたが、最近の品質の高さは目を見張るものがあり、エフェクター業界の老舗・BOSSと人気を二分するところまで来ています。

 

このブログでは、かつてベース用のB3nをご紹介しましたが、今回はギター用のG3nシリーズについて見ていきます。

www.tk-guitar.com

 

パッチとコンパクトライク、両方の使い方。

ZOOMのマルチエフェクターは、前モデルのG3以降、「コンパクトエフェクターを並べたような操作感」というところを、1つの売りにしています。

 

簡単な使い方の説明

この前提に基づいて、筐体を見てみますと、そこには3つのディスプレイ。そして、その下には4つのつまみがあり、さらにその下には、上下の「TYPE」というボタンがあります。

 

ここにある「3つのディスプレイと4つのつまみ」は、「3つのコンパクトエフェクターと、それらをコントロールする4つのつまみ」というような使い方をすることになります。

 

もう少し詳しく見ていきましょう。

 

まずは「TYPE」ボタンでエフェクトのタイプを選ぶと、これに対応したエフェクトのパラメーターがディスプレイに表示されます。そして、ディスプレイの下にある4つのつまみで、それぞれの設定を変えていく、というような感じです。

 

「TYPE」でエフェクターを選び、あとはコンパクトエフェクターの要領でサウンドを触っていくことができるわけです。

 

コンパクトライクであるがゆえの「自動保存」に注意

ちなみに、ZOOMのマルチエフェクターは、そうしたコンパクトエフェクターライクな使い勝手を再現するためか、初期設定では「自動保存」になっています。つまり、つまみを触ったら、その状態が自動的に保存されており、パッチを行き来してもその状態。このあたり、BOSSなどのマルチエフェクターでは「保存」をしないとその状態が記憶されないので、お間違えの無いようにご注意ください。

ちなみにこの機能、ネットでは評判が悪いようなのですが、私はコンパクトを直感的に触っている感じがして、結構好きなんですけどね…

 

エフェクトは最大7つまで同時使用

そして、筐体には3つしかディスプレイがありませんが、下段左、真ん中の「SCROLL」スイッチでスクロールさせることで、最大7つまでエフェクトを並べることができます。

 

とはいえ、ただし、CPUの処理能力を超えるエフェクトは置くことができず、エラーが出てしまいます。CPUに高負荷のかかるエフェクトを使う際は、お気をつけ下さい。

 

パッチモードでの使用もOK!

さらにさらに、これらのエフェクトのスイッチのオン・オフは、「TYPE」スイッチ下のフットスイッチで切り替えができるのですが、音色の切り替えはこれのみならず、「パッチ」を切り替える手法もとれるのです。

 

具体的には、右下のフットスイッチで「MEMORY」モードと「STOMP」モードを切り替えるわけですが、STOMPモードのときはコンパクトエフェクターのオン・オフ的に、MEMORYモードのときにはパッチ切り替え的に使う形となります。

 

ギタリストは曲ごとに大きく音色を変えなければならない局面も多いので、パッチモードとコンパクトモード(STOMPモード)をつどつど切り替えられるこの設計、かなり助かるのではないでしょうか。

 

G3nで使える音

さて、G3nの気になるサウンドについて。まず、特にサウンドに大きな影響を与える、モデリングアンプと歪みエフェクターをしっかり見ていきましょう。

 

アンプのモデリングは10種類

まず、アンプについては、下記の10種類が入っています。

  • MS800:マーシャルJCM800のモデリング。
  • FD TWNR:フェンダーTwin Reverb(65)のモデリング。
  • FD B-MAN:フェンダーBassman(59)のモデリング。
  • FD DLXR:フェンダーDeluxe Reverb(65)のモデリング。
  • UK 30A:おそらくVOX AC30のモデリング。(ここだけ、エフェクトリストには明確に書いていないんです)
  • BG MK3:Mesa Boogie Mark III combo ampのモデリング。
  • XtasyBlue:Bogner Ecstasy Blue channel のモデリング
  • HW 100:Hiwatt Custom 100 のモデリング。
  • Recti ORG:Mesa Boogie Dual Rectifier Orange Channel のモデリング。
  • ORG120:Orange Graphic120のモデリング。

数は絞り込み気味ですが、まさに「厳選」と呼ぶにふさわしいラインナップだと思います。個人的には、ボグナーを取り込んできたあたりがZOOMの特徴かなあ、と思います。このサウンド、かなり使えますよ。

歪みエフェクターは10種類

次に、同じくギターサウンドの要となる、歪みエフェクター。こちらは、下記の15種類が入っています。

  • TS Drive:Ibanez TS808をモデリング。いわゆるチューブスクリーマーですね。
  • EP Stomp:Maestro Echoplex のプリアンプをモデリング。
  • RC Boost:おそらくXotic RC Boosterのモデリング。
  • GoldDrive:おそらくKLON CENTAURのモデリング。
  • SweetDrv:おそらくMAD PROFESSORのSweet Honey Overdriveのモデリング。
  • DYN Drive:簡単に真空管アンプの暖かいドライブトーンが得られるエフェクト。(まさかとは思いますが、BOSS DN-2 Dyna Driveのモデリングではないですよね?)
  • RedCrunch:ブラウンサウンドの得られるエフェクト。元ネタはあるのかな…。
  • MetalWRLD:BOSS MT-2(Metal Zone)のモデリング。
  • TB MK1.5:伝統的なファズ。
  • OctFuzz:アッパー・オクターブを加えたファズ。おそらくFulltoneのOctafuzzのモデリング。
  • SpotBoost:フレキシブルな制御が可能なブースター。
  • Aco.Sim:歪みではないですが、いわゆるアコースティックシミュレーター。
  • NYC Muff:Electro-Harmonix Big Muff Pi のモデリングに、原音とエフェクト音のブレンド機能を追加。
  • HG THRTTL Mesa Boogie THROTTLE BOX(GAIN SWITCH:HI / BOOST:ON) のモデリング。
  • BG GRID Mesa Boogie GRID SLAMMER のモデリングに、原音とエフェクト音のブレンド機能を追加。

といったところです。 モデリングの元ネタとなるペダルの選定が、BOSSとはひと味違う感じがしますね。

その他のエフェクトも充実!

もちろん、マルチエフェクターですので、コンプレッサーのほか、コーラスやディレイなどの空間系のほか、ZOOMお得意の個性的なエフェクト「Bomber」(爆発音が鳴るエフェクト)も、バッチリ搭載されています。

 

また、ペダル付きのG3Xnであれば、ワウペダルも使っていくことができます。

 

Noise Gateが超優秀

そうそう、ZOOMのマルチエフェクターを使うときは、ぜひ「Noise Gate」に注目してください。これ、ホントにびっくりするくらい、ノイズをバサッとカットしてくれます。激しく歪ませるときなんかは、これを併用していると、非常に心強いですよ。

 

サウンドは超一流!マルチを超えた生々しさ

このように、どのような設定が出来るのかを、ここまでで見てきましたが、その結果出てくるサウンドが…これがまた、最高にかっこいいんです。

 


【GAKKI ソムリエ試奏動画】ZOOM G3n / G3Xn

 

まるでホンモノのアンプ、エフェクターを使っているかのような、生々しいサウンドは、いよいよマルチもここまで来たか、という感じ。

 

これを聞くと、いよいよ「ZOOM=廉価版」という主張が、20世紀の遺物だということを痛感させられます。すごいよ、ZOOM…。

 

念のため…細かい仕様には要注意

とまあ、ここまでG3n・G3Xnを見てきて、いかにこのマルチエフェクターが「使える」かをご理解いただけたかと思いますが、細かい仕様については、若干の注意があります。

 

電池駆動しません!電源はACアダプターのみ

まず、このG3n・G3Xn、電源はACアダプターのみで、電池駆動に対応しておりません。前モデルのG3や、ライバルのBOSS GT-1が電池駆動に対応しているので、つい先入観で「このG3nも…」と思ってしまいそうになりますが、くれぐれもご注意ください。

 

G3にあったXLR端子がありません

また、前モデルのG3にあったXLR端子が、 今回のG3nにはありません。あまりギタリストさんが使うものではないと思いますが、念のため、ご注意ください。

ちなみにベーシストは、たまにマルチエフェクターをDI的に使うことがあるので、B3からB3nになったとき、ここの端子がなくなったことにいろんな意見があったんですよね。

 

一方で、今回のG3nからは、Line in端子が新たに追加されています。自宅練習のときは、これがあると便利なんですよね。

 

まとめ

 

ここまで、ZOOM G3n・G3Xnについて、使い方からサウンドなど、幅広くチェックしてきました。

 

約2万円のマルチエフェクターで、これだけ高品質なサウンドを出すことができ、しかもその使い勝手も非常に優秀。そりゃあ、大ヒットもうなずけます。

 

この「2万円前後の高品質マルチ」は、これまでZOOMの独壇場といったところがありましたが、そこにBOSSがGT-1を投入してきたことで、ますます面白くなってきました。

 

このZOOM G3n、ZOOM派の方、そしてコンパクト的な使い勝手のマルチエフェクターをお探しの方にとっては、これ以上ない一品になるのではないでしょうか。