ギタリスト・かとうたかこの音楽ブログ

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【レビュー】Ibanez NTS NU TUBESCREAMER…真空管入りのチューブスクリーマー。

本日は、Ibanez(アイバニーズ)からリリースされた、「"NTS" NU TUBESCREAMER」についてレビューしようと思います。

 

おなじみの「チューブスクリーマー」

「チューブスクリーマー」。知らない人はいないであろう、オーバードライブの定番品の一つですね。

 

歪みすぎない、適度なドライブ感と、中域を中心にした特徴ある音作りは、これ単体での使い方もさることながら、アンプをブーストさせる、ブースターとしての使い方を中心に、多くの人に愛されてきたペダルです。

 

今回紹介する「"NTS" NU TUBESCREAMER」は、そのチューブスクリーマーに、「Nutube」という真空管を搭載したものになります。

 

新搭載の「Nutube」とは

さて、この「Nutube」とは何かと言いますと、端的に言えば、従来の真空管を小型化・省電力化したもの。消費電力は従来の真空管の2%、容積も30%以下と、かなりの小型化を実現しており、今後、さまざまなエフェクター・アンプへの搭載が期待されています。

 

ちなみにこの「Nutube」、それだけで専用サイトがあります。よろしければこちらもご覧下さい。

korgnutube.com

 

真空管を搭載したチューブスクリーマー

ということで、この"NTS" NU TUBESCREAMERは、これまでから多くのギタリストに愛されてきた、あのチューブスクリーマーに、真空管が搭載されたエフェクターということで、非常に多くの注目を集めています。

 

おそらく、チューブスクリーマーを使う人の多くが、真空管アンプをブーストさせるためにこれを使用していたはず。

 

つまり、「真空管アンプの良さをより活かすため」に使っていたわけなのですが、そのチューブスクリーマーそれ自体に真空管が入ったわけですから、これは気にならないわけがありません。

 

真空管独特の温かさとコンプ感がいい感じ

で、そのサウンド面。

  

第一印象は、「おっ、温かい音」って感じです。

 

この手のペダルが持つ、ドライな感じというのが一切無く、感覚的な表現になるのですが、どこかウェットで、そしてウォームな感じ

 

中域のおいしいところだけを残して、他の不要な部分がバッサリとカットされるというのは、従来のチューブスクリーマーの特徴でもありましたが、この"NTS" NU TUBESCREAMERについては、それに加えて、残された中域に、温かさと音の丸みがあります。

 

また、真空管独特のコンプ感というのも、非常に心地よいです。

 

真空管の良さというのは、なかなか言葉で表現するのが難しいのですが、このナチュラルな温かいサウンド、めっちゃ気持ちいいです。これはぜひ、多くの方に一度体感していただきたいですね。

 

単体での歪みも使える

さて、従来のチューブスクリーマーについては、ブースター的な使われ方が主流になっていますが、歪みペダルとしての評価には結構賛否があるようです(私は好きなんですけどね)。

 

その点、この"NTS" NU TUBESCREAMERについては、真空管特有の音の温かさが付加されているため、ペダルのみで歪ませても、なかなか使えるサウンドが出てきます。

 

このペダルには、ギターのオーバードライブには珍しく、原音と歪み音のミックスつまみがついています。これを12時にセットしたくらいが概ね従来のチューブスクリーマーと同じ感じで、左に回すとクリーンに、右に回すとオーバードライブの比率が高まってきます。

 

このあたりも、サウンドメイキングにかなり効いてきます。

 

そのほか、このペダルについては、9V電源でも使えるのですが、18Vで駆動させることもできます。Nutubeのドライブサウンドの実力をフルに引き出すためには、できるだけ18Vで使ってみたいところですね。

 

弱点は価格…といっても3万円弱の価値は十分

さて、そんなNU TUBESCREAMERの弱点なのですが、やはり価格になるでしょうか。ある種、チューブスクリーマーのプレミアム版、みたいな位置づけのところもあって、価格は従来のチューブスクリーマーより1万円くらい高い、26,000円くらいが中心です。

 

内容を考えると、適正な価格かな、という気もするのですが、やはり歪みペダルが2万円を超すと躊躇される方もいらっしゃるかもしれません。

 

また、これはNU TUBESCREAMERに限らず、チューブスクリーマー全体の弱点かもしれませんが、LEDランプのオン・オフが結構見づらかったりします。このあたり、チューブスクリーマーの伝統的なところでもありますが、そこは良くも悪くもそのまんまだったりします。

 

まとめ

このように、Nutubeを搭載した、新しいチューブスクリーマーとして、この"NTS"NU TUBESCREAMERを見てきました。

 

TS系のオーバードライブサウンドが好きな人は、気に入ること間違い無しですし、また、真空管入りのオーバードライブという意味においても、非常に価値があります。足下で真空管サウンドを作り出せるというのは、サウンドにこだわりのあるギタリストさんにとっては、相当に魅力的なのではないでしょうか。

 

少し価格は高いですが、それだけの価値があるペダルだと思います。話題性も十分ですし、ぜひ多くの人に踏んでいただきたいペダルですね。