今回は、ベース用プリアンプ、Darkglass(ダークグラス)の「Microtubes B7K Ultra」をご紹介しようと思います。
- Darkglassのプリアンプについて知りたい
- ハードロックに持ち込めるベースサウンドを作りたい
- 多少高くても高品質・多機能なベース用プリアンプが欲しい
もくじ
ベース業界の新興勢力・Darkglass
最近、Darkglassのプリアンプやエフェクター、かなり台頭してきている感じがしてきていますが、それでもまだ、なじみのないという人がいるかもしれませんね。
このDarkglassは、フィンランドに拠点を置くベースアンプ・エフェクターメーカーでして、EBSと同様、ベースに特化したような商品づくりをしており、ベーシストの間にはファンが多いメーカーです。
2009年から事業を始めたとのことですので、エフェクター業界にあっては、相当な新興勢力ですね。
メーカー名が「Darkglass」、見た目もこの黒さなので、なんとなくダークな音がするのかなあ…というイメージを持っていますが、さあ、どんな音が鳴るのでしょうか。
4つの金属製スイッチでハードロックサウンドを
さて、このプリアンプ、まずは外観と設計面を見ていきましょう。
ぱっと見ただけでも、とにかくスイッチやらつまみやらが多いですね。とはいえ、つまみ系に関して言うと、クリーンと歪みとのミックス具合を調整する「BLEND」など、基本的にはベースのプリアンプによくあるタイプなので、違和感なく使えるかな、と思います。
特徴的なのが、本体に4つある、金属製のスイッチです。
まず左上にあるのが「Attack」スイッチ。ここは高音のブーストのかかりかたを調整するスイッチです。Cut、Boost、Flatの3つから選ぶことができます。
また、右上にある「Grunt」スイッチは、低音のブーストのかかりかたを調整。Fat、Thin、Rawの3つから選ぶことができます。
どちらも、強くかけると、かなりパワーのある、とがった音を作れるようになります。
また、左下、右下のつまみは、それぞれローミッド、ハイミッドの効く周波数を変えることができるので、ここでも音づくりを細かく調整することができます。
これらの機能をフル活用して、積極的な音づくりで音を詰めていくと、基本的にはハードロック指向に仕上がっていくような感じですね。
これだけ素晴らしい音を作れるプリアンプなので、ついつい音関係にばかり目が行きがちですが、XLR端子の出力を持っていて、DI代わりに使うことができます。プリアンプなら割とよくある機能ではありますが、ライブ派のベーシストさんには見逃せないポイントかもしれませんね。
サウンドは…ダークで、攻撃的で、クリア!
さて、そんなDarkglass Microtubes B7K Ultra。サウンド面は、果たしてどうか。
基本的には、プリアンプの時点で結構しっかり音作りができてしまう印象ですね。私の印象では、相当現代的で、ハイファイな音になる感じで、アクティブのジャズベースとかで弾いていると、メチャクチャ気持ちよかったです。
とにかく、これを使って音作りをしていくと、現代的で攻撃的なベースサウンドが自在に操れるようになります。
一方で、そうしたアグレッシブな中においても、クリアさを失っていないので、ホントに弾いていて楽しい、気持ちいい音が出せるので、よほどヴィンテージ指向でない限り、すべてのベーシストの方に一度は試していただきたいプリアンプだと思います。
弱点は価格…5万円弱の値段はちょっと痛い
と、このように、非常に魅力的なプリアンプであるDarkglass Microtubes B7K Ultraなのですが…。
強いて弱点を上げるとすれば…価格ですかね。「いいものは高い」、ただそれだけのことなのですが、5万円弱の価格を目にすると、さすがにたじろいでしまう人も多いかもしれません。
ただし、それだけの価値があるプリアンプであるのも事実。ぜひ一度、この素晴らしいDarkglassの世界に、足を踏み入れてみてください!