今回も、ベースのプリアンプを紹介してみたいと思います。
aguilar(アギュラー)のTone Hammer(トーンハンマー)です。
デザインからして上質な雰囲気
アギュラーといえば、ベースのピックアップやプリアンプなどで知られていますね。このTone Hammerは、アクティブベースの内蔵プリアンプとして知られる「OBP-3」を、ストンプボックスとして使えるようにアレンジしたものだ、ということです。
なんというか、デザインからして上品な、上質な感じがしますよね。とっても好印象です。
原音に味付けしていくタイプのサウンド
さて、気になるサウンドの方は…。
先日紹介した、DarkglassのB7Kとは、ある種対極にあるプリアンプかもしれませんね。
B7Kは、いい意味で「B7Kの音」に仕上げていく感じでしたが、こちらTone Hammerは、とにかく原音重視で、原音をいい感じに味付けするタイプ、といったところでしょうか。
要はローミッド!ジャズベースとの相性抜群
ですので、ベース本体の質が高ければ高いほど、よりサウンドが活き活きとしてくるわけですが、とりわけジャズベースとの相性が良い印象があります。
とにかくこのプリアンプの要は、いかに中域…それもローミッドのあたりを、いかに音作りしていくかということにあると思います。
ベースの音を印象づける上で、一番印象的なのが、ローミッドの音。
そこをどう効かせるかですが、このTone Hammerは、「Mid Freq」つまみで、Midの効かせるポイントを変えることができるので、お持ちのベースの特性、そしてバンドサウンドの特徴に合わせて、自分のベースサウンドをコントロールしていくことができます。
このプリアンプは、クリーンと歪みとの2チャンネル構成です。aguilarといえばクリーンの上質なサウンド、というイメージがあるかもしれませんが、意外とこの歪みも使いやすいので、こいつを1台持っているだけで、オールラウンドに活躍できそうな印象はあります。XLR端子も有しており、DIとしても使えてしまいますしね。
価格はなんと2万円台!弱点は電源回りか…
そして、こんな上質なプリアンプが、なんと実売価格2万円台。プリアンプ全体の中で見てもかなり低廉な価格帯に属しますが、これについては「安いのにサウンドは極上」。もう、「素晴らしい!」以外のコメントが見つかりません。
あえて弱点を見つけるとするなら、電源関係が少しややこしいことでしょうか。電源が18Vということで、標準的な9Vアダプターが使えません。電池駆動させることもできますが、その場合、9V電池が2個必要。
まあ、その分、電源周りにはゆとりがありますから、それがサウンドの上質さに効いている面もあると思うので、ここは一手間必要とは言え、それなりの理由があるということで理解していただけるといいかな、と思います。
ベースのプリアンプ市場、激アツですね。魅力的なアイテムが多くて、ホント目移りします。
次回も、お楽しみに!