ギタリスト・かとうたかしの音楽ブログ

楽器レビューのほか、音楽をテーマにブログを書いています。

【レビュー】Fender Custom Shop Texas Special…カスタムショップ製のテキサス・スペシャル

本日は、フェンダーのカスタムショップブランドからリリースされているピックアップ、テキサス・スペシャル(Texas Special)についてレビューしようと思います。

 

そう、いわゆる「テキスペ」ですね。 

 

 

テキサス・スペシャルとは

フェンダーのストラトキャスターに搭載されている、3つのシングルコイルピックアップ。基本的には、「鈴鳴り」と評される、あの美しいクリーントーンと、弾けるようなクランチサウンドを特徴として捉える人が多いことでしょう。

 

さて、このテキサス・スペシャル、もともとのルーツは、ストラトキャスターがトレードマークになっているギタリスト、あのスティーヴィー・レイ・ヴォーンのためにフェンダーが開発したものであると言われています(実際には使われることはなかったそうですが…)

 

そしてその特徴は、ストラトキャスターらしさを活かしながら、中域を中心に少しパワーを増し、パワフルなサウンドを作り出すというもの。

 

クランチサウンドは…これぞ「テキサス」!ストラトらしさが暴れる!

さて、そんなカスタムショップ製テキサス・スペシャルのサウンド。まずはクランチサウンドを聴いてみましょう

 


Fender Custom Shop Texas Special™ Stratocaster® Pickups -- DIRTY | Fender

 

ストラトらしい、鋭く透明感あるサウンドの特徴はそのままに、かなりハイパワーで、そして元気な印象を受けます。とりわけサウンド面に特徴を感じるのが中域から高域にかけて。相当な力強さを感じます。

 

そして、4~6弦の「巻き弦」が「暴れている」感じのサウンドも、テキスペの大きな特徴です。巻き弦が指板の上で暴れるサウンドを土台に、中域から高域の「ストラトらしさ」が乗っかって、唯一無二のストラトサウンドを作り出している…そんな印象を受けます。

 

クリーンは…リアとフロント・ハーフトーンで異なる「二面性」


Fender Custom Shop Texas Special™ Stratocaster® Pickups -- CLEAN | Fender

 

こちらも、リアの方は前述のような低音弦での暴れ方を感じることが出来ます。ほんの少しだけ歪んでいるようにも感じられるサウンドですね。

 

一方で、ハーフトーンやフロントの方のサウンドは、そうした暴れ方はやや鳴りを潜め、ストラトらしい上品なサウンドをしっかり奏でることもできます。

 

もし穏やかなストラトの音を出そうと思ったときには、このあたりを使っていくと良さそうですね。

 

ハイパワーだけどハイゲインは使いにくいかも…

そして、これだけパワーがあると、ついつい、ハイゲインのアンプやエフェクターに突っ込んでみたくもなりますが…このギター、他のシングルコイルピックアップと同様に、比較的ノイズは乗りやすいです。

 

そのため、ハードロック~メタル系で常用されるような歪みサウンドの中で使おうとすると、相当にノイズ対策が必要になってきてしまいます。

 

このギターは、どちらかというとオーバードライブくらいの歪みの中で、しっかりピッキングして強く歪ませる…みたいな使い方の方が、「らしさ」が活かせる感じですね。

 

「カスタムショップ製」のテキスペ…昔のフェンジャパとの違いは?

ところで、今回紹介しているテキスペは、「カスタムショップ製」というのが一つのブランドとして輝いています。

 

一方で、昔のフェンダージャパン時代を知っている人は、フェンダージャパン製の上位モデルには「テキサス・スペシャル」が搭載されていた…ということをご記憶の方も多いことかと思います。

 

で、ネットでもかなり議論になっているのが「カスタムショップ製のテキスペと、旧フェンダージャパンのテキスペは何が違うのか?」ということ。

 

実はこれ、「同じなんです」という人もいれば「違うんです」という人もいるなど、さまざまな人がさまざまなことを主張しており、何が正解かがよく分からなくなっているのが実情です。

 

ただ、今となってはフェンダージャパンの流れを汲む日本製フェンダーの標準ラインナップに「テキサス・スペシャル」を搭載したギターはないわけですから、いずれにせよ、今後は「テキサス・スペシャル=カスタムショップ製」というふうに理解していく流れになるのだろうなあ…と思っています。

 

ちなみに、標準ラインナップというわけではないのですが、現在の日本製フェンダーのラインナップの中では、SCANDAL・MAMIモデルのストラトがカスタムショップ製テキサス・スペシャル…つまり今回レビューしているこれを搭載しています。

www.tk-guitar.com

【まとめ】ストラトらしさが「暴れる」ピックアップ!

このように、このカスタムショップ製テキサス・スペシャルは、ストラトらしい鈴鳴り感、トレブリーな高域のサウンドはそのままに、中域にパワーを加えて「暴れる」感じを醸し出す、とても特徴的なピックアップです。

 

ストラトタイプのピックアップは、本家フェンダーのほかにも、さまざまなメーカーから、実にたくさんのものがリリースされていますが、このテキスペは、さすが本家といった感じで、「ストラトらしさ」を全く失わせることなく、ピックアップの中で個性を作り出しているという点において、非常に存在価値の高い一品だと思います。

 

前述のように、最近はテキスペを初期搭載しているギターもかなり少なくなっています。ぜひここは、お手元のストラトに載せ替えて、あの「暴れ馬・テキスペ」を乗りこなしていただきたいと思います。