本日は、ヤマハのベース、BBP34をご紹介します。
現行BBシリーズの概要
ヤマハのBBシリーズといえば、ベースの定番として、長きにわたり親しまれてきた、定番のブランドです。
そんなBBシリーズは、現行モデルでは、大きく、
- 国産のフラッグシップ:BBP34
- アクティブタイプのベース:BB734A
- 上位モデルのコンセプトを維持して低価格化したモデル:BB434
- 機能を省略した入門モデル:BB234
この4種類に分類されます。そのうえで、カラーバリエーションがあったり、5弦ベースモデルがあったり、BB434にはメイプル指板モデルがあったりと、派生モデルが広がっているわけなのです。
このブログでは、これまでBB434、BB734Aを紹介してきました。
BB434は、この価格帯とは思えないほどの手の込んだ作りになっており、コスパに優れたお買い得ベース。BB734Aは、今回紹介する上位機種のBBP34とスペック面ではほぼ同等…どころか、アクティブ切り替え機能を搭載しており、単純な機能面ではむしろBBP34を上回るという、これまたお買い得なベースというようなことを、ご紹介してきました。
フラッグシップモデルは日本製!
そして、満を持して登場する、現行BBシリーズのフラッグシップモデル。まずは音を聞いてみると、他のモデルと比較して、上質な、上品な音がする印象がします。
このベース、BBシリーズで唯一の日本製。ヘッド裏には「日本製」のロゴが入っています。日本人が、その国民性ともいえる几帳面さを遺憾なく発揮しながら、一本一本、丁寧にベースを組み込んでいく、そのクオリティ。これはもう、現物を手にしていただければ、一目瞭然かと思います。
そう、いまや「Made in Japan」は、れっきとしたブランドになるんですね。
日本に暮らしていながら日本製の品を有難がって買わないといけない状況に、一抹の違和感を覚えるのは事実ですが、それはまた議論が別のところへ行ってしまうので、ここでは何も考えず、ただ「日本製」のクオリティの高さに酔いしれることにいたしましょう。
そして、その日本製の、工業製品としてのクオリティの高さが、そのまま上質な音になって表れている、そんな印象を私は受けました。
フラッグシップ限定の技法「I.R.A」
さて、このBBP34、このモデルオンリーの特別な技法として、「I.R.A」があります。これは、完成後の楽器に適切な振動を与えることで、擬似的に「弾き込み」を再現し、楽器全体をなじませ、鳴りをよくする効果がある、というものです。
このBBP34は、アルダー/メイプル/アルダー3プライのボディ構造で、2つのアルダーの間にメイプル材を挟み込むという構造です。ここまでは一つ下のモデル、BB734Aも一緒なのですが、BBP34の場合、この構造が前述のI.R.Aと相まって、BBならではの鳴りの良さを、いっそう引き出している印象です。ホント、手が込んでいますね。さすがの最上位グレードです。
BB734Aとの共通点とカラーリングの相違点
このほかのBBP34の特徴は、BB734Aと重複するのですが、念のため、おさらいです。
- BBシリーズ定番のPJレイアウト
- ピックアップはYGDカスタムV7
- 弦を45度の角度をつけて裏通し
- 5ピース貼り合わせネック(ネックの2本の線、あれは実は貼り合わせた木なのです)
- 6本のネジでボディとネックを接合するマイターネックジョイント
そうそう、BBP34の大きな魅力として、「ミッドナイトブルー」という、限定カラーがあります。これ、画面で見るとほぼ黒に見えるのですが、現物は濃いめの紺、といったところで、メチャクチャ、かっこいいです。個人的にはこのためだけにBBP34に行ってもいいかも…と思えるほどの、素敵な色なんです。
価格とまとめ
そんなBBP34、価格帯は、実売価格で約20万円といったところ。
BB734Aのお買い得感が目立つだけに、そこから10万円アップというのは少し躊躇するところもありますが、BBシリーズの最上位機種って、以前は30万円クラスだったので、それを思うと、まだ手の届く範囲なのかな、という気もしています。
とにかく、このBBP34は、ぜひ一度、現物を見て、触れていただきたいと思います。
日本製の品質の高さと、そこから生まれる上品な音…これは、間違いなく、やみつきになりますよ。

YAMAHA 《ヤマハ》 BBP34 (Midnight Blue)
- ジャンル: エレキベース
- ショップ: 渋谷IKEBE楽器村
- 価格: 189,200円