本日は、ヤマハのエレキギター、パシフィカシリーズの上位グレード、PACIFICA612についてレビューさせていただこうと思います。
なお、木材の違いにより、PACIFICA612VⅡXと、PACIFICA612VⅡFMXという2機種が展開されていますが、これらはボディのトップ材以外は同じですので、当記事で一括してご説明します。
- ヤマハ・パシフィカ612はダサいのか評価・口コミが知りたい
- なぜ現行パシフィカの評判が良いのか聞きたい
- パシフィカ612に搭載されたピックアップについて教えてほしい
- パシフィカ612のサウンドがどうなのか知りたい
- 10万円以内で一番実戦的なギターが欲しい
もくじ
最上位モデル・パシフィカ600シリーズというギタースペック
ギターやベース、ピアノをはじめとして、さまざまな楽器を展開するヤマハ。
そんなヤマハのエレキギターの主力商品が、今回ご紹介するパシフィカです。1990年のリリース以降、さまざまなラインナップが展開されてきましたが、近年では比較的お手頃な価格の商品が多く、主に初心者の方をメインターゲットにしている印象がありました。
そうした中、2021年にリリースされた、現行ラインナップの最上位グレード、パシフィカ600シリーズは、比較的お値頃な価格でありながら、上級者が納得する使い勝手とスペックをもって登場し、実売価格7万円台を実現しながら、「この価格で、プロでも使えるクオリティ」というような口コミとともに、大ヒット商品となりました。
使用されているパーツの多くは有名ブランドのものです。また下位シリーズとは異なりフレット磨きなどの仕上げに多くの時間を費やしていることがわかります。
ということで、これから、このパシフィカ600シリーズから、PACIFICA612について見ていきましょう。
【パシフィカはダサいのか?】ストラト的ながらもオリジナリティあるデザイン
ちまたではダサいとも言われていますがまずこのギター、外観がとても魅力的です。
一見、フェンダーのストラトキャスターと同系統の、親しみやすい形状をしていますが、くびれの形状などを工夫することで、単なるストラトのコピーではない、パシフィカらしさを醸し出しています。
この、トラディショナルな楽器のデザインに敬意を払いつつも、ヤマハらしさを感じさせるセンスは、ベースにおける現行ヤマハBBに通じるものがありますね。
そして、ルックスに大きな影響を与えているのが、ピックアップ配列。機能的にはリアにハムバッカーを搭載したHSS(SSH)スタイルで、このサウンド面は後述するのですが、ルックス面で言うと、リアのハムバッカーがカバードタイプになっており、これが何ともモダンな雰囲気を醸し出しています。
ヤマハパシフィカ612のカラーは?カラバリも魅力的!フレイムメイプルトップも!
そして、ボディシェイプに加えて特徴的なのがカラーリング。PACIFICA612VⅡXでは、「マットシルクブルー(MSB)」「ティールグリーンメタリック(TGM) 」「イエローナチュラルサテン(YNS)」と、3種類の、総じてポップなカラーリング。
そして、PACIFICA612VⅡFMX、こちらはなんとフレイムメイプルトップを採用しており、カラーリングは「ファイヤードレッド(FRD)」という派手な赤系の色。
どの色も、とても魅力的で、見た目だけで欲しくなってしまうほどです。
YAMAHAパシフィカ612の重さは?
YAMAHA PAC612VIIXパシフィカの重量は3.56kgになります。
この価格で、王道のアルダーボディ・ローズウッド指板を実現
次に、このPACIFICA612、ギターの基本となる木材ですが、ボディにアルダー、ネックにメイプル、指板にローズウッドを採用しています。
…と、これだけを見ると、ごくごくスタンダードな木材選定に見えますが、ここで押さえておかないといけないのは、このギターの価格が7万円台であるということ。
物価が上がり、低価格帯のギターではなかなかトラッドなギターを再現するような木材が使えず、代替材の使用を余儀なくされる昨今。
たとえば、フェンダーだと、低価格帯のPlayerシリーズは指板がパーフェローだったり、Made in Japan Traditionalシリーズではボディがバスウッドだったりするわけです。
楽器の木材としてのパーフェローやバスウッドについての論評は本記事では避けますが、他の低価格帯ギターがこうした代替材を使用してきている中、ヤマハのパシフィカ612シリーズでは、妥協なくスタンダードな木材を使用してきているというのは、楽器を所有する喜びを構成する、大きな要素になるのではないでしょうか。
ピックアップにセイモア・ダンカンを採用
そして、スペック面で特筆すべきは、ピックアップ。
このパシフィカ612シリーズは、ピックアップにセイモア・ダンカン製のものを採用しています。
フロントにはストラトの定番、SSL-1、センターにはこれの逆磁逆巻バージョンである、SSL-1 RwRpを採用し、ハーフトーン時にハムキャンセルをかけられるようになっています。
そしてリアのハムバッカーには、同じくダンカンのCustom5を採用。適度なパワー感とローの強さがとても魅力的な、オールラウンドに使えるピックアップです。
なお、このハムバッカー、ハーフトーン時にはコイルタップされるほか、トーンつまみを引き上げたときにもコイルタップされるように設計されているのですが、そのときのサウンドもなかなか繊細です。
こうしたダンカン製のピックアップはいずれも、初心者向けギターを後からアレンジするときに欲しくなるピックアップばかり。
繰り返しになりますが、実売価格7万円台でありながら、こうしたピックアップのパーツ選定にも妥協がないあたりが、パシフィカ612の魅力です。
ウィルキンソン製ブリッジに細いネックにと…他にも個性はたくさん
そして、ブリッジにはウィルキンソン製のVS-50が採用されているのも、見逃せないポイント。
これにより、安定感あるチューニングと、ギターソロのときに活きるサステインの長さ、そして安定的なアーミングを得ることが可能になっています。
また、このギター、ネックの細さも特筆すべきところ。一般的なストラトのそれより明らかに細く、手の小さい人にとって弾きやすいほか、テクニカルなプレイもしやすくなっています。
サウンドも…本格的に使えるクオリティ!
さて、そんなパシフィカ612。スペック面では圧倒的なものをもっていますが、サウンド面は果たしてどうなのでしょうか。
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まず一言でいうなら、とても価格を感じさせない、本気で本格的なサウンドに仕上がっていることが分かります。
少なくとも、とても7万円台のギターには思えません。
サウンドの印象としては、フロントやセンターのシングルコイルを使っているときには、ある意味一般的なストラトのような、繊細なサウンドを奏でることができるのですが、リアのハムバッカーでドライブサウンドを出したときには、割とモダンなサウンドというか、結構ハード目なロックでも対応できるような感じ。
また、コイルタップしたときのハムバッカーサウンドもかなり使える印象で、このあたり、ダンカン製でも過度にハイパワーなピックアップを選定しなかった効果がしっかり出ていると思います。
高コスパの背景にはヤマハ・インドネシア工場での製造が
と、ここまで、このヤマハ・パシフィカ612シリーズについて、何度も何度も「7万円台とは思えないスペックとサウンド」ということを力説してきましたが、ここで素朴に思うのが、「なぜこの価格で、これだけのクオリティを実現できるのか」ということ。
実はこのギター、ヤマハのインドネシア工場で生産されており、これが低価格の実現にかなり大きく効いていると思われます。
ヤマハのインドネシア工場といえば、あのヤマハがかなり積極的に品質管理にかかわっていることもあって、他メーカーのアジア系工場とは一線を画すクオリティを誇っており、同工場で生産されているヤマハのベース、BB734、BB434は、かなり高評価を受けています。
ヤマハBBシリーズもそうですが、このクオリティをこの価格で実現できてしまうヤマハのインドネシア工場…恐るべしです。
パシフィカ611と612の違いは?
パシフィカ612と611はピックアップの違いがあります。パシフィカ612には3つのピックアップがありますが611には2つのピックアップになります。611のフロントピックアップはシングルコイルとハムの中間に位置するSP90-1という絶妙なサウンドのピックアップを搭載しています。
【まとめ】この価格で、プロでも使え初心者でも可能なスペック!恐るべし、パシフィカ612!
このように、このヤマハのパシフィカ612シリーズ、価格とスペック、そしてサウンドをひととおり見てきたわけですが…
とにかくこのギター、実売価格7万円台とは思えないほどの圧倒的なスペックと、本格的なサウンドが非常に魅力的なギターです。また、そのカラフルなルックスと、トラディショナルなだけでは終わらない佇まいも、なんともまた引きつけられるものがあります。
初心者の1本目としても良し。
中〜上級者のサブギターとしても良し。
そして、キャリアを問わず、ライブや録音に使う主戦力のギターとしても良し。
こんな本格的なギターを7万円台でリリースされていては、フェンダー含め、他のどのメーカーも、この価格帯では太刀打ちできないと言って良いでしょう。
ヤマハ・パシフィカ612。本当に、恐ろしい、凄すぎるギターです。ギター購入検討中の、あらゆる方に、強く強く、オススメしたい1本ですね。
そういったときは、楽器店の下取りに持ち込んでも良いのですが、やはり重たい楽器ともなると、持って行くのも少し面倒だったりするもの。
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