日本が世界に誇る楽器メーカー・ヤマハの人気ベース、BBシリーズ。
2021年9月現在において「現行モデル」とされているBBは、上位グレードのBBP34から、ハイスペックがウリのBB734A、ミドルグレードのBB434、そしてエントリーモデルのBB234まで、幅広いラインナップとなっています。
外形上は同じように見えますが、一方で、仕様には大きな違いがあり、そして値段も大きく違います。
当ブログでも、過去にこれらのベースのレビュー記事を書いていますが、今回、改めてBBシリーズの全容を整理し、比較しながら、一番おすすめのモデルはどれかを改めて考えてみようと思います。
- 現行ヤマハBBシリーズの評価を総合的に知りたい
- どのヤマハBBが一番オススメか、比較して考えたい
- BBP34とBB734はどちらがオススメか聞きたい
- 国産のヤマハBBはどのモデルか知りたい
- 一番ハイスペックなヤマハBBはどれか教えてほしい
- 初心者向けのヤマハBBはどのモデルか聞きたい
もくじ
過去のレビュー記事をおさらい
当ブログでは、割と初期の頃に、一連の現行BBシリーズについて、それぞれレビュー記事を書いています。



一連のBBシリーズのうち、BB234についてのみ、本稿執筆時点において当ブログでは未だレビュー記事ができていないのですが、このBB234については、BBならではの特徴といえる仕様がほぼ省略されているので、当ブログの検証においてはこれを除き、BB434、BB734A、BBP34の3つで比較を行うこととします。
BB434、BB734A、BBP34の主力3機種を比較
ということで、現行BBシリーズの主力3機種について、いくつかの視点で比較をしてみようと思います。
【価格】BBP34=20万、BB734=10万、BB434=6万
まず何と言っても気になるのが、価格。
最上位グレードであるBBP34は、概ね20万円程度。
ハイスペックモデルであるBB734Aは、概ね10万円程度。
ミドルグレードであるBB434は、概ね6万円程度。
以下の議論に進む前に、まずはこの価格差をしっかり押さえておいた方が良いでしょう。
【生産国】BBP34は日本製、他の機種はインドネシア製
最上位グレードであるBBP34は、ヤマハの国内工場で生産されていますが、それ以外のBB734A、BB434については、ヤマハのインドネシア工場で生産されています。
この生産国の差が、前述の価格の差として大きく表れています。
ちなみに、BBP34については、ヘッド裏に「日本製」のロゴが入っているほか、説明書等と一緒に制作者のサインが入った証明書が同封されていたりします。このあたりのプレミアム感もまた、BBP34の魅力だと言えそうです。
なお、ヤマハのインドネシア工場は非常に評価が高く、最近ではギターの方で、このインドネシア工場で生産されたパシフィカ612が非常に高い評価を得ています。
【評価レビュー】ヤマハ・パシフィカ612 え、これが7万円?ダサい?最新のPACIFICAは凄すぎる!

【質感】日本製のBBP34はさすがに別格!
カタログスペック等でなかなか定量的に評価できないので、ついつい見落としてしまいがちになるのですが、工業製品としてのクオリティの高さというのも、非常に気になるポイントです。
この点、国産であり、そして最上位グレードであるBBP34については、さすがに細部にわたるまできめ細かく作り込まれています。フレットの縁取り、ボディとネックの組み込み…その他、あらゆるところが、非常にしっかりしているのです。
また、使われている木材も、スペック上は同じなのですが、たとえばネックの木材を直接見ることができるBB434とBBP34を比べてみると、やはり明らかにBBP34の方がより良いものを使っているように見えます。
もちろん、BB734AやBB434が悪いわけでは決してないのですが、やはりここは「最上位グレード」「フラッグシップ」のBBP34は、一枚も二枚も上手な印象です。
【ボディ材】BB734A、BBP34は「アルダー&メイプル」の3プライ
ボディ材については、BB434については通常のアルダーなのですが、それより上位のBB734A、BBP34については、プラスアルファの工夫がなされています。
それが、「アルダー/メイプル/アルダー3プライのボディ構造」。簡単に言うと、「アルダー材の間にメイプル材をサンドウィッチのように挟む」というイメージです。これにより、ネックのメイプルと同じ材質でボディとネックがつながり、音の伝達が良くなる、というような狙いがあります。
昔のBBシリーズ上位グレードは、スルーネックがウリになっていたところがありますが、現行BBシリーズにおいては、あえてこうした仕組みをとることで、メンテナンスをしやすくしたり、価格を抑えたりすることも企図しているかもしれません。
【電装系】BB734A「だけ」アクティブ・パッシブ切り替えOK!
電装系のスペックを見ていくと、なんと最上位グレードのBBP34ではなく、その一つ下のBB734A「だけ」が、プリアンプが搭載されたアクティブタイプになっています。
そして、パッシブとの切り替えももちろんOK。
つまり、BB734Aは「アクティブ・パッシブ切り替え」という、独自の機能を持たされているのです。この「最上位グレード以外に、特別な機能が搭載されている」というのが、BBシリーズのおすすめモデルの選定を非常に難しくしていると言えます。
なお、このBB734Aのアクティブ時のサウンドですが、イコライザーがフラットであればパッシブサウンドを「ほんのり」増強するような形で働くので、他のアクティブ・パッシブ切り替えベースのように、音量差に悩むことはなさそうです。
あ、あと、BB434とBBP34は一般的なジャズベースと同様の「2ボリューム・1トーン」という設計になっており、2ボリュームを調整することで前後のピックアップのバランスを整えますが、BB734Aについては、「1ボリューム・バランサー」となっているので、前後バランスの整え方が違ったりもします。
【まとめ1】ハードロックならBB734A!
ここまで、主なモデルごとの違いをひととおり見てきました。
巷では「価格が安いのにスペック面で最上位グレードを上回るBB734Aが最強」という言説が強く、実際当ブログも、基本的に過去のレビューでは、そのような立場をとってきています。
ただし、これは実際に試奏してみると分かるのですが、アクティブ回路を通るBB734Aについては、たとえばパッシブにしていても、アクティブでイコライザーをフラットにしていても、出音がどこかモダンな…もっというと「人工的な」サウンドになっている印象を受けます。
このサウンドの特性を活かせるのは、やはりハードロック系の音楽ジャンル。そういったジャンルに持ち込むと、BBシリーズのポテンシャル、そしてBB734Aならではの個性がフルに発揮できるのです。
実際、ネックがブラック塗装されていたり、広告もハードロック系を意識したデザインになっていたりと、メーカーもそうしたジャンルでの活躍を想定しているようにも思います。
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【まとめ2】全ジャンルOK!上質なオールラウンダー・BBP34
一方、そうしたBB734Aの影に隠れてしまったような印象を受ける、フラッグシップのBBP34。
とはいえ、上質な木材の選定や、きめ細かい作り込みは、サウンド面において「しっかりとした木の音が鳴っている」という形で表れており、「モダンな音」になっている前述のBB734Aとは、かなりの違いがあるように思います。
パッシブのベースではありますが、しっかりした作り込みのボディ・ネックと、PJレイアウトならではのサウンドがしっかりかみ合い、非常に図太いサウンドを作り出すことができます。
そしてそのサウンドは、図太さのみならず、上品さをも併せ持っているので、ハードロックのみならず、さまざまなジャンルにおいて持ち込むことができる、懐の深さを感じさせてくれるのです。
価格は他のBBシリーズと比べると高いのは事実ですが、一方で「著名なメーカーのフラッグシップが20万円」と考えると、かなりお値頃にも思えます。
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【まとめ3】「最初のベース」として最強のBB434!
そしてBB434ですが、国産の上質なBBP34や、最上位グレードを超える多機能さをウリにしたBB734Aと比べると、やはり「普通のベース」に見えてしまうのは事実。
ただし、それは「現行BBシリーズ」という枠の中で比較しているからに過ぎません。
このBB434、ボディ材こそ一般的なアルダーになっていますが、それ以外の部分に関しては、それほど見劣りする部分はなく、またインドネシア工場での作り込みも、他メーカーの廉価版と比べるとかなり優秀です。
ですので、「6万円前後のベース」、すなわち「最初のベース」というフィールドで戦うと、このBB434、圧倒的な強さを誇ります。
ブランドイメージ的にも「ヤマハBB」であり、決して見劣りせず、サウンドも上位グレードのそれにかなり近い。そして、工業製品としてのクオリティで見ても、決して悪くない…。
最初のベースとして考えると、非常に強力な1本です。ベーシストを志す人はもちろん、普段はギターを弾いている人がサブパートとして持つ際にも、非常に有用だと言えるでしょう。
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おわりに
このように、一連のBBシリーズ、「どれが一番」というのは一概には言いにくいのですが、シチュエーションを絞ると、自ずとどれが向いているかというのが見えてきます。
ハードロック系を志向するならBB734A。
万能型の上質なベースが欲しいときはBBP34。
「1本目のベース」として最強のBB434。
フェンダー系のベースが世の中の圧倒的大多数になる中、独自のスタイルで多くのファンを抱える、ヤマハBB。
現行モデルの、それぞれの個性に着目しながら、ぜひこのBBシリーズを、愛していただければな、と思います。




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