ベース

【レビュー】Fender American Original 60s Precision Bass 「本物のプレベ」が欲しい人へ。

本日は、Fender American Original 60s Precision Bassについてご紹介しようと思います。

USA製フェンダーのAmerican Originalシリーズからリリースされている、60年代プレシジョンベースのリイシューモデルですね。

この記事はこんな人にオススメ
  1. フェンダー・アメリカン・オリジナルシリーズの60年代プレベについて知りたい
  2. American Originalシリーズのプレベについて、評価・口コミを知りたい
  3. アメオリの60年代プレベのサウンドを聴きたい
  4. プレイアビリティの高いヴィンテージ系のプレベが欲しい

USA製フェンダーのラインナップを振り返る

このFender American Original 60s Precision Bassについて見ていく前に、2021年6月時点における、USA製フェンダーのラインナップを振り返ってみようと思います。

  • American Performer:コストパフォーマンスに優れたUSAラインナップの入門編、比較的現代的なサウンド
  • American Professional II:旧「American Standard」に相当する、USA製ラインナップの標準機。現在の標準的なフェンダーサウンドといえばこれ。
  • American Original:旧「American Vintage」に相当する、フェンダーのヴィンテージを再現。
  • American Ultra:旧「American Elite」に相当する、現代的な仕様で固められたフェンダーの最先端機種。

今回ご紹介するベースは、「American Original」に位置づけられた商品です。

American VintageからAmerican Originalへ

さて、今回の「American Original」、2018年に登場してから3年ほど経過しましたが、世間的には前モデルの「American Vintage」、通称「アメヴィン」ほどの知名度は得られていない印象を受けますので、改めて少し詳しくご紹介します。

前モデルのアメリカン・ヴィンテージは、具体的な「何年式」までを明確に特定した上で、その年式の楽器をかなり正確に再現するようにしていました。

一方で、今回のアメリカン・オリジナルについては、「○年代」といった具合に、明確な年式を特定することなく、かつその年代の代表的な特徴を「概ね」再現するようなレベルにとどめています。

また、その再現も、当時を徹底的に再現するのではなく、「当時の特徴的な部分を活かしつつも、現代的な仕様にすべきところは改めている」といった点も大きな特徴です。

真にヴィンテージと同じ仕様の楽器を…と思う人には物足りなさがあるのかもしれませんが、そういった方々については、別途カスタムショップからそうした仕様の楽器が出ていたり、あるいは本物のヴィンテージ楽器を購入いただくこともできるので、新品で買えるレギュラーラインナップの楽器については、ヴィンテージ楽器の良さを活かしつつも、現代的な使い勝手の良さにも配慮を…というような考え方があったのかな…と推測しています。

かとうたかこ
かとうたかこ
American Vintageシリーズに関する考察は、別記事もありますので、あわせてご覧くださいね♪
フェンダーのAmerican Vintageシリーズが今なお高い評価を誇る4つの理由。フェンダーのAmerican Vintage(アメリカン・ヴィンテージ)シリーズ、通称「アメヴィン」。 長きにわたって、フェンダー...

60年代プレベらしさの中に現代的プレイアビリティを

さて、そんな前口上もそこそこに、Fender American Original 60s Precision Bassを見ていきましょう。

まず、基本的なスペックです。ボディはアルダー、ネックはメイプルで、ローズウッド指板。ヘッドのロゴは、1960年代前半のプレベで見られる、いわゆる「スパゲティ・ロゴ」です。また、塗装もラッカー塗装になっています。

このあたり、まさに1960年代プレベらしさが漂う仕様ですね。

ただし、ネック周りでは、指板のラジアスに大きな違いがあります。American Vintageシリーズにおいては、当時のベースと同様に、7.25インチラジアスと、丸みを帯びた指板になっているのですが、このAmerican Originalシリーズにおいては、9インチラジアスと、フラットにされています。

この点、真にヴィンテージ系の楽器を求める方には少し物足りなさがあるのかもしれませんが、演奏性という視点で見ると、弾きやすいのはむしろこちら

また、サウンドの要となるピックアップは、Pure Vintage ‘63 P Bassが搭載されています。これは、その名のとおり、まさに63年製プレベに搭載されたピックアップを再現したもの。これ自体も単品で販売されていますが、温かいローミッドが魅力の一品です。

このように、Fender American Original 60s Precision Bassは、基本的には60年代プレベを再現しているのですが、一部に現代的なアレンジを施しており、非常に弾きやすい仕上がりになっていることが分かります。

サウンドは…まさにヴィンテージプレベ!

そんなFender American Original 60s Precision Bass、サウンドを聴いてみることにしましょう。


Fender American Original ’60s Precision Bass – EMPIRE MUSIC

まさに、ヴィンテージプレベの特徴である「丸みを帯びた、温かい音」「パワフルなローミッド」が、極めて高いサウンドクオリティで楽しめる点、お分かりいただけるのではないでしょうか。

特に、指弾きをしたときのサウンドが非常に魅力的。「木の楽器を鳴らしている」という感覚が、非常に強く味わえます。

この点、例えばUSA製のAmerican Professionalシリーズのプレベだと、もう少しエッジの立った、ある種現代的なサウンドになっているので、同じプレベでも、サウンドの方向性はかなり違います。

【レビュー】Fender American Professional Precision Bass今回は、ベース本体のレビューです。 昨年発売され、フェンダーUSAのスタンダードバージョンとしてすっかり定着した、「America...

やはりMade in Japan Heritageよりも格上…?

そして、フェンダーのヴィンテージ系ベースと言えば、やはり気になるのが、Made in Japan Heritageシリーズ

当ブログでも、以前、レビュー記事を書かせていただいています。

【レビュー】Fender Made in Japan Heritage 60s Precision Bass本日は、日本製フェンダーの新ラインナップ、Made in Japan Heritageシリーズから、60年代向けのプレシジョンベースにつ...

こちらも、これまでの日本製フェンダーの常識を覆す、非常に高品質なベースなのですが、それでもやはり、どこかに日本製フェンダー特有の「膜がかかったような音」「金属的なサウンド」が少し感じられます。

ところがこの点、American Originalのプレベだと、そうした「微妙に気になる点」は全く見当たらないのです

やはり、ヴィンテージ系のベースを求めるのであれば、基本的には本家本元のUSA製が格上で、一日の長がある印象ですね。プレベはシンプルなだけに、特にコレを強く感じます。

価格は20万円台後半…だが、最近はお買い得品も目立ちます

さて、このFender American Original 60s Precision Bass、一般的な市場価格は20万円台後半、概ね26〜27万円くらいにセットされていることが多いです。

旧のアメリカン・ヴィンテージは30万円を超えてくる価格でしたので、今回のモデルは相対的に買いやすい価格設定になっていますね。

加えて、このAmerican Originalシリーズ、最近はたまにお買い得品が店頭に並んでおり、新品が20〜22万円くらいで買えることもあります。もし見つけたら、かなりラッキーですよ。

【まとめ】「本物のヴィンテージ系プレベ」ならこれ一択!

今回紹介した、フェンダーのAmerican Original 60s Precision Bass、60年代プレベに、少しだけ現代的なプレイアビリティを付与しつつも、基本的には「60年代プレベらしさ」をしっかりと盛り込んでおり、当時のサウンドを見事に再現できています。

プレシジョンベースは、ピックアップ1基にボリューム+トーンだけ、という非常にシンプルな設計になっていますので、ある意味、ごまかしの効かない楽器です。価格面で妥協すると、その妥協部分がまさにサウンド面のウィークポイントとなって見えてきてしまう…。

そうした中で、「本気のプレベの音」を求めていったとき、「そう、これこれ!」と多くの人が納得できるレベルに達しているのが、まさにこのAmerican Originalシリーズ。

それだけのサウンドを奏でることができていながら、価格もカスタムショップ製やヴィンテージに比べるとかなりお手頃なのも魅力的です。

本物のプレベの音」が欲しい人に、最優先で手にしていただきたいベースですね。

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