ギタリスト・かとうたかこの音楽ブログ

楽器レビューのほか、音楽をテーマにブログを書いています。

【レビュー】BOSS OD-1 プレミアムヴィンテージとなったオーバードライブ。

本日は、もはや伝説のオーバードライブと言って良いでしょう、BOSSのOD-1をご紹介します。

 

  

OD-1の歴史

BOSSのOD-1。実はこれが、BOSSが一番最初に世に送り出した、コンパクトエフェクターです。

 

発売されたのは1977年。このOD-1 OverDriveと、SP-2 Spectrum、PH-1 Phaserの3機種が、記念すべきBOSSコンパクトエフェクターの第1弾ということになります。

 

この3つのうち、一番ギターサウンドに直接的な影響を与えるのが、歪みエフェクターであるOD-1でした。

 

しかしながら、当時の歪みエフェクターの主流は、ファズやディストーション。そう、この時代は、「踏めば一発で分かるサウンドの変化」が求められており、ペダルだけでは大きく歪まないこのOD-1は、それほど評価がされることはありませんでした。

 

しかし後に、「アンプの歪みに付加して使うブースター」としての使途において、アンプの歪みをより一層艶のあるものにできることが知られて以降、このOD-1は遅まきながら高い評価を得ていきます。

 

一方で、OD-1については、その後、「LEVEL」と「OVERDRIVE」のつまみに「TONE」のつまみが追加された、いわば進化版としての「SD-1」がリリースされるとともに、その役割は終えたと整理されたのか、やがて生産終了となっていきました。


www.tk-guitar.com

 

OD-1の細かな仕様変更

そんなOD-1ですが、実は発売時期ごとに少しずつ仕様が変わっており、これがサウンド面にも影響を与えていると言われています。

 

とりわけ人気があるのが、やはりというか、初期型のもの。

 

具体的には、初期のモデルは、オペアンプがクワッドオペアンプとなっておりまして、後期のモデルはデュアルオペアンプ。このあたりがサウンドに影響をしていると言われています…

 

ただ、これ、「言われています」という伝聞調になっているのは、ちまたではそうしたレビューが出回っている一方で、公式にはそうした見解が否定されているから。とはいえ、この部分の違いが、中古市場における価格に大きな影響を与えており、見逃せないファクターであるのも事実です。

 

ちなみに、トーンを追加した進化版といえるSD-1は、デュアルオペアンプが採用されています。

 

なお、このほか、ペダル下部にあるねじ部分が、いわゆる「銀ねじ」になっているのが初期型、今の他のBOSSと同じ「黒ねじ」になっているのが後期型だったりします。

 

なかなかマニアックなところですが、ヴィンテージ品としてプレミアがついた楽器は、エフェクターに限らず、こういった細かい仕様変更にも、注目が集まってしまうのですね。

 

サウンドは…古き良きオーバードライブ

さて、そんなOD-1のサウンドなのですが…

 


BOSSの原点 OD-1【1979】

 

中域に特徴があり、 倍音豊かな、これぞBOSSのオーバードライブって感じのサウンドです。

 

これ単体でオーバードライブとして使う場合、歪みはかなり軽めなので、ポップなバンドでカッティングをするときなどには非常に使いやすそうです。

 

そして、ブースターとして使うと、アンプのおいしいところをしっかり引き出してくれます。BOSSのエフェクターというと、JC-120と合わせて…というイメージがありますが、このエフェクターに関しては、フェンダーやマーシャルと言った真空管ギターアンプに色気を付加するために使う方が、より良い効果を得られる印象があります。

 

問題は価格…使い込まれた中古品が3万円オーバー

さて、そんなOD-1ですが、問題は価格

 

基本的に、このOD-1、現在は中古でしか手に入れることができません。ところが、この中古品が、プレミア付きで取引されている状況にあり、初期型であれば3万円オーバー、後期型であっても2万円程度の価格からのスタートとなるのが一般的です。

 

きわめてドライに考えると、現在、これとほぼ同系統のエフェクターであるSD-1は、5,000円で買えてしまう中、このOD-1に3万円を投じるのは、なかなか勇気が必要な判断だと思います。

 

ただ…ヴィンテージ楽器って、そういうドライな判断を超えたところにあるその存在感や、「当時の音楽を形作っていた機材そのもの」というところに魅力があるのだと思います。当時のサウンドは、当時の機材でしか出せない面もありますからね。

 

ということで、万人に広くオススメするわけではありませんが、「BOSS最初のコンパクトエフェクター」といった、ヴィンテージエフェクターとしての趣味性も含めて味わえるのが、このOD-1なんだと思います。