本日は、ギブソンのエレキギター用ハムバッカーピックアップ、490R・490T/498Tについてレビューさせていただこうと思います。
最近の多くのギブソン製ギターに搭載されているこのピックアップ、果たして、どんなものなのでしょうか?
- ギブソン・490Rの評価・口コミについて知りたい
- 同じくギブソンの490T/498Tについても、評価・口コミを聞きたい
- 490Rと490Tの違いを知りたい
- 490・498系のピックアップと、バーストバッカーや57 Classicとの違いを聞きたい
もくじ
ギブソンのリプレイスメントピックアップ
ギブソンといえば、レスポールやSG、フライングVなど、古くからさまざまなエレキギターをリリースしており、ハムバッカー搭載ギターのスタンダードを確立したといっても良いメーカーです。
そんなギブソンのエレキギターサウンドを作り上げる重要な要素が、ピックアップ。1957年レスポールに搭載されていたピックアップを目指した「Burst Bucker(バーストバッカー)」や「57 Classic」などは、リプレイスメントピックアップとしても、非常に高い評価を受けているところです。


ギブソンが考える「現在の標準サウンド」
そうした中、今回ご紹介する490R・490T/498T。「490R」がフロント用、「490T」と「498T」がリア用です。
「R」は、ギブソンのギターにおけるピックアップセレクターの「RHYTHM」、「T」は「TREBLE」から来ています。
スタンダードな組み合わせが、フロントの490Rに合わせて設定されるリアの490T。498Tは、490Tをベースにしたハイパワーモデルで、リプレイスメントで使う場合、ここはお好みで選択することも可能です。
このピックアップ、現行のSGや一部のレスポールといった、主要なギブソンのエレキギターに搭載されているピックアップです。特に、SGについてはほぼすべての現行モデルが、490R・490Tの組み合わせになっています。
これらは、サウンドの方向性としては、前述の57 Classicをベースとしつつも、サウンド面において中域の力強さを強調し、どちらかというとモダンなサウンドにマッチするようなアレンジが施されています。
これらは、ヴィンテージ指向に振ると言うよりは、そうしたヴィンテージの良さを尊重しつつ、現代において求められるエレキギターのサウンドに対応できるようにアレンジを施した…というような、そういう方向性で設計されているピックアップになっています。
ハードロックに使うなら、これくらいでちょうどいい!
さて、そんな490R・490T/498Tのサウンドは、どのようなものでしょうか。ちょうど、57 Classicと比較したサウンドが聴けますので、ちょっと比較してみましょう。
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聞いてみると、490R・498Tの組み合わせは、57Classicとは明らかに異なる、ブライトで張りのあるサウンドです。クリーンで使ってももちろん気持ちいいのですが、やはり真価を発揮するのは、歪み系のサウンドを作り出したとき。このピックアップの特性であるパワフルな中高域が、エフェクターやアンプのドライブ感と見事にマッチして、非常に心地よいサウンドを作り上げるのです。
こうした、中高域に特徴のあるサウンドですので、もちろんレスポールに積んでも良いのですが、個人的にはやはりこのギター、SGやフライングVとの相性が抜群であるように思います。ギブソン系以外でいうと、アルダーボディのストラトタイプのギターに載せても面白いかもしれませんね。
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ギブソンPUとしては安い?価格は1万円強くらい
さて、そんな490R・490T/498Tですが、いずれのモデルであっても、新品で購入すると1万円強くらいが相場になっています。
どちらかというと、ギターに標準搭載されていることが多く、あまりリプレイスメントピックアップとして出回ることのないモデルではあるのですが、たとえば57 Classicやバーストバッカーは1万5,000円程度するので、それからすると少し割安感があります。
とはいえ、これらのピックアップとはサウンドの方向性が結構異なるので、数千円程度の価格差で選ぶというよりは、求めるサウンドの差で選ぶべきでしょうね。
【まとめ】ギブソンが作り出したモダンなピックアップ。
このように、今回ご紹介した490R・490T/498Tについては、1957年レスポールを目指した他のギブソンピックアップとは異なり、中高域に特徴を持たせ、現代的なドライブサウンドを指向するためのピックアップと言えそうです。
こういった特性ですので、レスポールにももちろん合うのですが、個人的にはやはりSGやフライングVあたりのギターとの相性が抜群だと感じました。
弾いていて楽しくなるサウンドを作りやすいピックアップなので、ぜひ、お気に入りのアンプ・エフェクターで歪ませて、心地よいギターサウンドを作り出してくださいね。