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ベース

フェンダー・ジャズベースの年代別特徴(60年代・70年代)

フェンダーのジャズベース。おそらく、世界でもっともスタンダードなベースと言って良いでしょう。

そのジャズベースには、本当に随分と長い歴史があり、その中で各年代のものが「ヴィンテージ」として今なお高い人気を誇っており、当時のヴィンテージスペックを再現したベースも多くのベーシストに親しまれています。

今回、そのフェンダーのジャズベースについて、年代ごとの特徴をひもといてみようと思います。

この記事はこんな人にオススメ
  1. フェンダー・ジャズベースの年代別特徴と評価を知りたい
  2. 60年代ジャズベースについて、もう少し詳しく知りたい
  3. 70年代ジャズベースと60年代ジャズベースの違いを知りたい

初代ジャズベースは1960年!2軸2連ノブが印象的

プレシジョンベースの上級グレードとして、フェンダーが1960年中頃に発売したのが、ジャズベースの始まりです。

基本的なボディシェイプなどの設計思想は、プレシジョンベースを踏襲していました。アルダーボディ、メイプルネック、ローズウッド指板などもプレシジョンベースと共通です。

一方で、2つのピックアップを持ち、これらをミックスして音を作れるというのが、プレベとの大きな違いでした。リアのピックアップが作り出す、高域に特徴のある硬い音が、フロントの音とミックスされることによって生まれるサウンド。これこそが、ジャズベース最大のアイデンティティであると言えるでしょう。

また、プレベよりも一回り細いグリップも大きな特徴の1つ。現在でも、手が小さいベーシストにとっては、プレベよりジャズベの方が扱いやすいわけですが、その特徴は、まさにこの時点において、既に完成していたわけなのです。

さて、そんな特徴的な2つのピックアップのコントロールですが、実は最初期のジャズベースでは、2軸2連型のノブを採用し、2ボリューム・2トーンの形をとっていました。現在、市販されているジャズベースは3ノブで、2ボリューム・1トーンですので、ここは最初期ジャズベースの大きな特徴であるといえるでしょう。

ちなみに、当時の2軸2連型ノブを現在採用しているベースといえば、1961年製ジャズベースを再現したと言われる、フリーモデルが有名ですね。

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概ね1962年ごろから3ノブ仕様に

そして、おおむね1962年ごろ(厳密には1961年後半から少しずつ)から、前述の特徴的な2軸2連型のノブから、現在のスタンダードになっている、2ボリューム・1トーンの3連ノブに仕様が変わっています。

その背景には「ノブが多すぎて使いにくい」などの声があったように聞いています。

かとうたかこ
かとうたかこ
個人的には、2軸2連型の方が好きなんですけどね。

ちなみに、当時の仕様を再現することで高い人気があったフェンダーUSAの「アメリカンヴィンテージ」シリーズでは、この1962年仕様が長きにわたって定番になっていました。

おそらく、多くの人が想像する「1960年代のジャズベ」といったら、この1962年仕様なんでしょうね。

サンバースト塗装のアルダーボディ、メイプルネック、ローズウッド指板…。これぞ、伝統的なジャズベースの仕様です。

ちなみにこの後、概ね1966年ごろまで、カラーリングの追加やマッチングヘッドカラーの採用のほか、ごく細かな仕様の変更などがあるものの、基本的にはこの1962年のスタイルを踏襲し続けています。

ブロックポジションマークが採用された1966年モデル

そうしたジャズベースですが、ルックス的に1966年は大きな転換点を迎えます。

それは、「ブロックポジションマークの採用」です。

これまでのドットポジションマークから、「上級モデルにふさわしい装飾を」ということで採用された、このブロックポジションは、以降のジャズベースの基本となっていきます。

あと、ルックス的には細かいところではありますが、ペグがパドルペグ…いわゆる「丸ペグ」になっています。これはこの当時のフェンダーのベースは共通の仕様変更でして、ハマ・オカモト氏のシグネチャーモデルで採用されたことで、広く一般に知られるようになった、マニアックな1960年代後半ベースの特徴ですね。

ちなみに、ブロックポジションと丸ペグの採用以外は、大きな仕様変更はなく、「1960年代」のサウンドをしっかり維持しています。「ブロックポジションといえば1970年代」というイメージを持つ人も多いようですが、実は1960年代にもあったんですね。

もひとつちなみに、あの亀田誠治さんが使用しているのは、この1966年製のジャズベースです。1984年に購入し、こまめなメンテナンスを行いながら、今でも現役で使われています。あの圧倒的な存在感、見ているだけで惚れ惚れしますよね。

CBSロゴが採用された1968年

そして、1968年のジャズベース。サウンド面に影響を与える大きな仕様変更はないのですが、1点、フェンダーの歴史を語る上で外せない、デザイン面での変更があります。

それは、「CBSロゴの採用」です。

フェンダー社は、1965年にCBS社に売却され、いったん法人としては存在しなくなるわけですが、そのタイミングとおおむね時を一にして変更されたことから、この黒文字の大きなロゴは「CBSロゴ」と呼ばれています。

昔ながらのロゴが好きな人もいれば、このCBSロゴが好きな人もいるので、このあたりは好みかなあ、と思いますが、こうしたところにフェンダーの歴史が表れており、個人的には大変興味深く思います。

1973年…いわゆる「70年代ジャズベ」の完成

1970年代に入ると、ジャズベースの仕様が、少しずつ変化してきます。

もっとも特徴的なのが、アッシュボディの採用。アルダーボディよりも重く、引き締まったサウンドが印象的です。そして、ピックアップの位置が、従来よりも約1cm程度、ブリッジ側に移動することになります。これにより、サウンドがより明るく、そして硬くなります。

また、ブロックポジションやネックバインディングなど、ルックス面で1960年代後半から少しずつ変わってきた特徴も健在。

そうした70年代のジャズベースを象徴するのが、木目がそのまま出た、ナチュラルフィニッシュ。

これが、一般に知られる「70年代ジャズベース」です。

マーカス・ミラーのスラップサウンドも、この70年代ジャズベースで奏でられており、60年代ジャズベースとはまた異なるサウンドを求める層に、今でも大変な人気がありますし、アトリエZのM#245のように、70年代ジャズベースへのリスペクトを感じさせるモダンなベースもたくさん生まれてきています。

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また、日本製フェンダーでも、当時のジャズベースを再現するようなコンセプトのベースがリリースされています。価格も比較的お手頃ですが、「アッシュメイプル」はしっかり踏襲されており、当時の雰囲気を気軽に楽しむという意味においては、大変オススメのベースです。

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その後…60年代・70年代を想起させるリイシューモデルの登場

トラディショナルなジャズベースの仕様変更は、いったんこの70年代までで完成し、これ以降は、60年代や70年代のジャズベースの特徴を再現したリイシューモデルが、日本製、USA製のどちらでも主流になっていきました。

日本製だと、旧フェンダージャパンの主力ラインナップはまさにそうでしたし、現在のTraditionalシリーズも同様。USA製では、アメリカンヴィンテージ、そしてその後継となるアメリカン・オリジナルなどがこの流れにあります。

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現在も進化を続けるジャズベース…あなたはどれがお好み?

一方で、ジャズベースの進化は止まることなく、現在もアメリカン・プロフェッショナルシリーズやアメリカン・エリートシリーズなど、トラディショナルなジャズベースの伝統を意識しつつも、それにとらわれすぎることなく、これを進化させる取組が継続されています。

ヴィンテージ楽器、それを再現した楽器、そして過去にとらわれることなく進化を続ける楽器…。

ジャズベースには、これらがすべて用意されています。

ぜひ、さまざまなジャズベースを弾き比べ、あなたにとっての最良の一本が見つかることを、願ってやみません。

かとうたかこ
かとうたかこ
フェンダーのプレシジョン・ベースについて、年代別特徴を見ていった記事もあるので、あわせてご覧くださいね♪
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