ギタリスト・かとうたかこの音楽ブログ

楽器レビューのほか、音楽をテーマにブログを書いています。

【レビュー】Gibson Burst Bucker(Type1・2・3)

本日は、ギブソンのギター用ハムバッカーピックアップ、Burst Bucker(バーストバッカー)についてレビューしてみようと思います。

 

なお、バーストバッカーについては、出力の弱いものから強い順に、Type1、2、3と、異なる3つのモデルがありますが、本記事では、これらを一括してレビューしようと思います。

Gibson/BURST BUCKER Type-1

Gibson/BURST BUCKER Type-1

 

 

 

「PAF」とバーストバッカーの関係

バーストバッカーの話に入る前に、ギブソンのピックアップのそもそも論を少し。

 

ギブソンのピックアップの歴史を遡ると、1957年ごろのレスポールにたどりつきます。この頃のレスポールに搭載されていたピックアップは、「特許出願中」であったということで、英語で「Patent Aplied For」のシールが貼られておりました。

 

この頭文字をとった「PAF」が、1957年のレスポールに搭載されていたピックアップを表す言葉として認知されるようになり、ギブソンを含む各メーカーが、この1957年レスポールのピックアップが生み出すサウンドを再現できるよう、それぞれ工夫を凝らします。

 

こうしたピックアップは「PAF系」として知られるようになります。

 

そして、今回、レビュー記事でご紹介するバーストバッカーは、本家本元のギブソンが、かつて自社で生産した「PAF」を再現すべく製作したピックアップなのです。

 

コンセプトは「PAFを忠実に再現」

そんなバーストバッカーのコンセプトは、「PAFを忠実に再現」であり、この考え方は1~3を通じて、一貫しています。

 

アルニコ2を採用など、基本的な設計は3パターン共通なのですが、一方で、タイプごとに巻数などに差をもうけ、大きい数字のタイプほど高出力、というような形になっています。

 

バーストバッカーって、最近のギブソンレスポールに標準搭載されていることも多いほか、日本国内で言うとB'zの松本さんモデルに搭載されているといった実例があることから、多くの方が「現代的なハードロック系サウンド」を想起される方が多いように思います。

www.tk-guitar.com

 

しかしながら、このピックアップのルーツをたどっていくと、実際はむしろヴィンテージ系のレスポールを指向している、というのが基本的な設計思想であることが分かります。

 

ヴィンテージ指向ながらハードロックにも対応できる懐の広さ

とはいえ、前述のように、このバーストバッカーは、ハードロック系のサウンドや、現代的な音楽においても十分に活躍できています。

 

その理由はどこにあるのでしょうか。

 


Gibson Les Paul with Burstbucker 1 and 2

 

まず、Type1、2、3すべてに共通する部分ではあるのですが、このピックアップ、中域から高域にパワーがあり、非常に明るいサウンドです。

 

同じギブソンのPAF系である、たとえば57 Classicと比較すると、サウンドのきらびやかさ、明るさという点においては、明らかにバーストバッカーの方に分があります。

 


Gibson Pickups Comparison Test Demo - 57 Classic - BurstBucker 1 & 2 - 490R 498T - 496R 500T

 

そして、それゆえに歪みのノリが非常によく、特にブリッジに搭載されるバーストバッカー2については、クランチ系の軽い歪みから、メタルで求められるような深い歪みまで、非常に心地よく、パワフルなサウンドをたたき出してくれます。

 

倍音も豊かで、まさに「ギタリストが一番喜ぶ音」だと言って良いでしょう。

 

逆に、バーストバッカー3まで行くと、クセが強すぎて少し扱いにくい感じがするので、やはりここは、「フロントにバーストバッカー1、リアにバーストバッカー2」という組み合わせが、トータルバランスという点において一番良いのではないかと思います。

 

ただし、この組み合わせでも、かなりサウンドは明るめなので、本当にヴィンテージ指向の方については、もっと落ち着いた、丸い音の鳴る57 Classicの方が、おそらくお好みに合うのではないかと思います。

 

まとめ…ギブソン純正の安心感も含めてオススメの一品

このように、ギブソンのバーストバッカーについて、そのルーツから実際のサウンドに至るまでを、概観してきました。

 

ルーツとしては、確かにPAF系の流れを汲む、ヴィンテージ指向ではあるのですが、実際のサウンドはかなり明るく、現代的な音楽においても十分通用するような懐の広さを感じさせるのが、このバーストバッカーの特徴です。

 

とりわけ、「フロントに1、リアに2」の組み合わせは、まさにレスポールの標準と言って良い安定感を誇ります。

 

ちなみにこのバーストバッカー、1つあたり15,000円~20,000円程度が相場になっています。実売価格ベースで見ると、たとえばセイモア・ダンカンのハムバッカーと比べると少し高いかな…という気もしますが、ギブソン純正の安心感も含めて考えると、許容範囲内の価格ではないかと思います。

 

お手元のレスポールタイプのギターに、ぜひ導入を検討してみてくださいね。