ギタリスト・かとうたかこの音楽ブログ

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【レビュー】Sadowsky MV4E お手頃な「Metroline Express」はすごいぞ!

本日は、Sadowsky(サドウスキー)のベースのうち、もっともお求めやすいモデルである「MV4E」についてレビューさせていただきます。

 

 

憧れのハイエンドベース・サドウスキー

サドウスキーのベースといえば、ハイファイなベースサウンド、プレイアビリティの高さ、そして軽量なボディといった特徴を持つ、どちらかというとハイエンド系に属するブランドです。

 

そんなサドウスキーのラインナップは、大きく、

  • NYC:本家アメリカにて、こだわりの木材を使って組み込んだモデル
  • TYO:日本で組み込まれたモデル
  • Metroline:NYCのうち、仕様を固定して、低コスト化を図ったモデル
  • Metroline Express:上記以上に仕様を固定するとともに量産化し、さらなる低コストを実現したモデル

の4つに分かれています。

 

このうち、もっともコストパフォーマンスに優れた「Metroline Express」のラインナップに属する、もっともスタンダードなベースである「MV4E」を今回はご紹介しよう、というものです。

 

MV4Eのスペック…実は上位モデルと遜色ない!

さて、そんな「Metroline Express」の「MV4E」。まずはスペックです。

 

まず、ボディ材がライトウェイトスワンプアッシュです。実はサドウスキーの上位モデル・NYCシリーズでは、ボディ材に穴を空けたチェンバードボディが採用されているのですが、普及価格帯のモデルでは軽量なアッシュが使われています。

 

軽量とはいえアッシュなので、「重いのかな」と一瞬思ってしまいますが、持ってみると、これでも相当に軽いです。少なくとも、フェンダーのジャズベースと比べたら、明らかに重みが違います。

 

ネック、指板はメイプル。このあたりから、どちらかというと、明るめの音を志向している印象であることがうかがえます。

 

そして、サドウスキーの音色を決定づけるプリアンプやピックアップなのですが、こちらもしっかり、サドウスキーのオリジナルのものが搭載されています。ちなみに、これの1つ上位ランクに位置する「Metroline」と同等のものだそうです。

 

つまり、1つ上位の「Metroline」と、この「Metroline Express」については、少なくともサウンドを構成する各パーツのスペックにおいては、差が無いと言って良いレベルでしょう。

 

サウンドもしっかりサドウスキー!ハイファイで上質な音色

さて、そんなMV4E。サウンドの方はといいますと…。よく言われることですが、とにかくハイファイで、めっちゃ上質なサウンドが鳴ります。

 


Sadowsky Metroline Express MV4E Tobacco Burst

 

上記動画では、スラップから始まりますが、このスラップの音がとにかく上質。明るさを持ちつつも、低音もしっかり引き締まっている。このサウンドクオリティが、サドウスキーの最大の特徴だと言えるでしょう。

 

同じジャズベース系ではありますが、中域に特徴のあるフェンダーのトラディショナルなジャズベースとは、かなり方向性の違いを感じますね。

 

このサドウスキーも、アトリエZと同様に、スラップを指向される方に愛用されているイメージがありますが、このハイファイなサウンドは、指弾きでしっかり楽曲のグルーヴを支えたいタイプのベーシストさんにも、かなり合うのではないかと思います。

 

このMV4E、アクティブとパッシブの切り替えができますが、サドウスキーと言えば、プリアンプのクオリティに定評があるメーカーですので、基本的には常時アクティブが基本かなあ、と個人的には思っています。

 

また、プリアンプのイコライザーは、他のメーカーとは異なり「ブーストオンリー」という設計になっています。つまり、カット方面に働くことがありません。「良質なトーンは削る必要がない」という設計思想に基づくものなのだそうですが、このあたりも、個性的なところですね。

 

このクオリティが20万円以下!Metroline Express、恐るべし

このように、MV4Eがスペック的にも、そして実際のサウンド的にも、非常にクオリティの高いベースであることを確認してきたわけですが、このベースのもっとも恐ろしいところは、サドウスキーらしさをしっかり維持したまま、価格をかなり引き下げてきたことにあります。

 

そう、このMV4E、なんと市場価格は20万円を切っています。うまくいけば、17万円くらいで買うこともできるでしょう。

 

一つ上位のMetrolineシリーズが20万円台後半、最上位のNYCシリーズだと四捨五入で百万円にまで達してしまうことを思うと、相当なバーゲンプライスです。

 

上位モデルと異なり、仕様を絞って工場で大量生産をしているがゆえにコストカットが図られたわけなのですが、ここまで価格が下がっており、かつサウンドが上位モデルに匹敵していれば、多少(ではないかもしれませんが)の工程の違いなど、気にならないレベルだと言って良いはず。

 

10万円~20万円の価格帯のベースって、個性的なものが非常に多く、比較しがいがあるのですが、そんな中、上位モデルに近いサウンドを可能にしつつ、価格をここまで落としてきたMetroline ExpressシリーズのMV4Eは、ベストバイの最有力候補に食い込めるほどの、強力な商品です。

 

2本目のベースでステップアップをしたい人、ハイファイなジャズベースが欲しい人、良質なベースを安く買いたい人…。さまざまな人にお勧めできる、本当に凄いベースです。