本日は、少し趣向を変えて、ソニーのビデオカメラ、「HDR-MV1」をご紹介しようと思います。
2022年1月時点では、既に生産が終了しており、後継機は今のところ出ていないのですが、それでも今なおファンが多い、この名機。どのようなものなのか、早速、見ていきましょう!
- バンドや楽器演奏を、気軽に高音質で録音したい
- ソニーブランドのミュージックレコーダーが欲しい
- 名機・HDR-MV1について詳しく知りたい
もくじ
ビデオカメラ?いや「ミュージックビデオレコーダー」です
今回ご紹介するHDR-MV1は、商品としてはビデオカメラではありますが、「ミュージックビデオレコーダー」を謳っており、ライブやスタジオ練習など、「音楽の動画を撮影する」ことに特化したようなつくりになっています。
マイクとしては、XYマイクが登載されており、これで音声を録音します。
で、そのクオリティなのですが…とにかく、音質が非常にクリアです。まさに、このマイクがあるからこその、圧倒的なクオリティでの録画が実現できるわけなのです。
まるでマスタリング済み?快適なサウンドをこれ1つで
自宅でのアコースティックギターの弾き語りから、スタジオ練習、さらにはライブハウスでのライブまで、あらゆるシチュエーションにおいて、まるでマスタリングをしているかのような、クオリティの高い録音を実現することができます。
個人的には、バンドサウンドを無加工のまま、快適に聞けるクオリティにできるというのが、非常に衝撃でした。
たとえば、ライブを生で干渉しているときに、PAのミキシング等の関係で「あー、ギターが聞こえないなあ」というような状況に直面すること、割とあると思います。
で、そのライブをこのHDR-MV1で録音し、家で聞いてみると…あら不思議、パートごとの音量バランスが、バッチリ整っているんです。しかも、音割れ等もなく、非常に高品質で。
トラックごとに録音して、あとからマスタリングする手間を考えると、一般的なライブの記録は、これ1台に任せてしまってもいいのでは…と思えるほどでした。
かなりの広角…そしてレンズは高品質!
さてさて、そんなHDR-MV1。
ビデオカメラとしての性能はどうなのかというと、そこはある種の割り切りがなされているような印象があります。光学ズームはなく、120度という、かなりの広角レンズが登載されています。
なので、個々人のプレイヤーにフォーカスを当てて撮影をするには不向きですが、一方でこの広角レンズは、リハーサルスタジオのような狭いところ、あるいは小規模なライブハウスの前方にいても、バンドメンバー全員を容易に映し出すことができます。これは、一般的なビデオカメラでは、なかなか難しいところなんですよね。
なお、レンズはカールツァイス製。このあたり、さすがソニー、といえるこだわりですね。
ICレコーダーとしての使用もOK
なお、このHDR-MV1は、このカメラ部分を使わず、音声録音のみに割り切って、ICレコーダー的に使うこともできます。たとえばビデオ部分は別のカメラで撮影しつつ、音声をこちらでとって、最後に合成すれば、一般的なビデオカメラとHDR-MV1の長所を、うまく組み合わせることができますね。
ちなみに、録画・録音したデータは、MicroSDカードに記録することになりますが、Wi-Fiでスマホ等に手軽に飛ばすこともできます。
ただ…最近のデジカメやビデオカメラと比べると、正直、かなり速度は遅いのが弱点。「その気になれば使える」くらいに割り切って、普段はSDカードを直接接続した方がストレスはないと思います。
このように、このHDR-MV1は、一般的なビデオカメラとして使うのは難しいところがありますが、「今、目の前にいるバンドを撮影する」という用途においては、これ以上ない使い勝手の良さを誇ります。
これからの入手は困難…だけど今なお人気機種!
ただ、この商品、リリースが2013年で、現在、公式のソニーストアでは販売が終了しており、2022年現在では中古で買うしかないのが実情。
同様のコンセプトの商品はZOOMからもいくつか販売されていますが、やはりソニーブランドの強みは圧倒的で、今なおこのHDR-MV1を求める声は、多々あります。
個人的にはこのカメラ、非常に気に入っているので、ぜひ、後継機種が出て、ライブを手軽に高音質でビデオ撮影する面白さが、多くの人に広がっていけばいいなあ…と思っています♪