本日は、セイモア・ダンカンのジャズベース用ピックアップ、SJB-1についてレビューをしてみようと思います。
なお、この機種、ネック用とブリッジ用があり、前者は「n」、後者は「b」が型番につきます。

セイモアダンカン Seymour Duncan/ジャズベ用 Vintage SJB-1【セイモアダンカン/ピックアップ】 SJB-1b(ブリッジ)
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- セイモア・ダンカンのジャズベース用ピックアップの概要
- 穏やかながらもダンカンらしさを感じるサウンド
- ヴィンテージ系だけど…このサウンドならロックにも使える!
- まとめ…ダンカンらしさとヴィンテージらしさをうまく両立
セイモア・ダンカンのジャズベース用ピックアップの概要
リプレイスメント・ピックアップの超定番、セイモア・ダンカン。ベースの方でも、さまざまなピックアップをリリースし、それらはいずれも高い評価を得ています。
そんなダンカンのジャズベース向けピックアップについては、大きくは次のようなラインナップになっています。
- SJB-1:ヴィンテージ指向のモデル(Vintage)
- SJB-2:ヴィンテージ指向ながら出力が強いモデル(Hot)
- SJB-3:現代的なサウンドのモデル(Quarter Pound)
このブログでは、以前に私も愛用している「SJB-2」についてのレビュー記事を書かせていただいております。
で、今回はヴィンテージ指向に振った、「SJB-1」についてレビューしてみよう、というわけなのです。
穏やかながらもダンカンらしさを感じるサウンド
さて、そんなSJB-1のサウンド。果たして、どのようなものでしょうか。
ローパワーのジャズベースらしい、きわめて穏やかな特性を持ちつつも、ジャズベースの一番おいしいミッド部分については、しっかりと鳴らしてくれており、これがベースサウンドに、落ち着いた色気を与えてくれている印象を受けます。
ジャズベースは、その汎用性の高さ故に、落ち着いたジャンルの音楽からハードロックまで、実に幅広く活用されておりますが、もちろんそこにはサウンドの質の高さがあってこそ。
このSJB-1については、フェンダーのヴィンテージ系ジャズベースの音色をしっかり研究しつつ、ダンカンらしさである中域の華やかさを付加することで、単なるヴィンテージピックアップのコピーに終わらない意欲を感じることができます。
ヴィンテージ系だけど…このサウンドならロックにも使える!
そして、このような素養の高さであるがゆえに、ベースアンプやエフェクターのサウンドの強みを、ストレートに引き出すことができるのも、SJB-1の大きな特徴であると言えるでしょう。
ですので、たとえばSANSAMP BassDriverを通したときには、サンズアンプらしさをしっかり出してくれます。
また、アギュラーのTone Hammerのような原音重視系のプリアンプを使ったときには、逆にこのピックアップの素養の高さが、プリアンプによってしっかり発揮される印象も受けます。
このように、エフェクター等でしっかり音作りをして、ロックやポップスなど、幅広いジャンルでジャズベースを使っていきたい人にとっても、このSJB-1の素直なサウンド特性は、非常に扱いやすいと思います。
まとめ…ダンカンらしさとヴィンテージらしさをうまく両立
このように、このSJB-1については、ダンカンのジャズベース向けピックアップとしては、もっとも大人しい、ヴィンテージ指向のものでありますので、穏やかなサウンドに向いているのは言を待ちませんが、一方でそのサウンドの素直さゆえに、エフェクター等でしっかり音作りをして、ロックサウンドにも使っていけることが確認できます。
SJB-2との比較がかなり悩ましいところではありますが、個人的にはSJB-1の方がオールラウンドに使える印象があって、ロックに特化するのであればSJB-2が良いかなあ、という印象です。
価格も非常に安いのに、これだけのサウンドクオリティ。ダンカンピックアップのポテンシャルには、常に驚かされます。