ギタリスト・かとうたかこの音楽ブログ

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【レビュー】Ibanez TS MINI(Tube Screamer MINI)あのTSを小型化!

本日は、Ibanezのエフェクターから、TS MINIについてレビューさせていただこうと思います。

 

そう、「チューブスクリーマーミニ」と言われる、あの小さなエフェクターです。

Ibanez アイバニーズ   TSMINI Tube Screamer Mini

Ibanez アイバニーズ TSMINI Tube Screamer Mini

 

 

 

チューブスクリーマーをダウンサイジング!

Ibanezのチューブスクリーマーといえば、もはや説明不要なエフェクターかと思いますが、中域に非常に特徴のある、オーバードライブやブースターとして定番の一品です。「TS系」というカテゴリーもあるほど、この業界において一つの指標となっている存在ですね。

 

そんなチューブスクリーマーを、大幅にダウンサイジングしたのが、この「TS MINI」(Tube Screamer Mini)というわけなのです。

 

基本的な設計・コンセプトは本家を踏襲

そんなTS MINIですが、外見はミニサイズになっているものの、緑の筐体はまさにチューブスクリーマーのそれですし、つまみも「Overdrive」「Tone」「Level」の3つと、こちらも本家を踏襲しています(まあ、一般的なオーバードライブは概ねこのパターンですけどね)

 

そして、内部回路については、さすがにサイズが違うので、本家チューブスクリーマーと全く同じものにすることはできず、たとえば内部回路をチップ化していたりはするようなのですが、それでも基本的な設計思想は本家と同様となっており、「チューブスクリーマーをミニサイズ化する」というところには徹底的にこだわっていることが伺えます。

 

ただし、もちろんこのサイズですので、操作性には若干難があるのも事実。特にライブ中などにおいて、つまみを細かく動かすような調整はなかなか難しく、トーンとボリュームは基本的には固定して使うイメージを持っておいた方が良いでしょう。

 

サウンドは…本家TS系の中に「抜けの良さ」がある

さて、そんなTS MINIのサウンドを聴いてみることにしましょう。

 


Ibanez / TSMINI:TUBE SCREAMER MINI【デジマート製品レビュー】

 

何も通ってなくても色気のあるストラトサウンドがとても印象的ですが、ここにTS MINIをかませてやると、その色気がますます増幅される印象です。

 

ギター本体の音色を活かす、適度な歪みと、押し出された中域。まさにこれこそ、チューブスクリーマーのサウンドです。

 

そして、ゲイン(Overdriveつまみ)を上げていくと、ディストーションのような激しさはないのですが、サウンドはしっかりと暴れてくれるので、ブルースロックのようなジャンルにおいてはもちろん、ポップ寄りのロックバンドにおいても十分な実力を発揮してくれそうな感じです。

 

そして、これを本家チューブスクリーマーと比べてみると、どうなるか。


Ibanez TS Mini vs original 1981 TS808【Supernice!エフェクター】

 

サウンドはほぼ一緒なのですが…よくよく聞き比べてみると、TS MINIの方が、少しだけハイがキラッとしているというか、抜けの良いサウンドであることが分かります。

 

これは本家チューブスクリーマーにはない特徴なのですが、もしTS系のサウンドが気に入りつつも、バンドの中で「もっとサウンドの抜けが欲しい」というような局面があるのであれば、むしろこちらTS MINIを積極的に選択する判断はあり得るのではないでしょうか。

 

価格も安い!ただし電池駆動不可には要注意

さて、そんなTS MINIなのですが、市場価格は概ね7,000円~8,000円程度。本家チューブスクリーマーだと、TS-9で10,000円強、TS808で1万円台後半くらいになりますので、このTS MINIは明らかにお買い得です。

 

この価格で、Ibanezが出しているちゃんとしたチューブスクリーマーが買えるというのは、特に学生さんのギタリストにとっては、非常にありがたい話なのではないでしょうか。

 

ただし、一点、注意すべきこととして、このエフェクター、電池駆動に対応しておらず、ACアダプターからの電源供給が必須です。

 

ですので、よくセッションイベントなどで見かける「ストラト+TS系エフェクターだけで来るギタリストさん」は、仮にエフェクターをこのTS MINIに置き換えると、ACアダプターという荷物が一つ増えてしまうことになります。せっかく荷物をコンパクトにしようと思ったのに、かえって荷物が増えるようでは、本末転倒ですよね。

 

ですので、このエフェクターはどちらかというと、エフェクトボードの中に組み込んで、パワーサプライ等から電源供給を受けることで、「ボードの省スペース化を図る」という使い方の方が適しているような気もします。

 

【まとめ】価格も安く、本家同様のサウンド!ぜひボードへ組み込みを

このように、このTS MINIについては、低価格・コンパクトでありながら、サウンドは本家チューブスクリーマーと同様か、むしろハイの抜けの良さを活かした「進化型TS」の側面があり、非常に使い勝手の良いエフェクターであるという評価になりそうです。

 

ただし、このミニサイズゆえの宿命とはいえ、電池駆動ができないという弱点を抱えているので、これ単体で使うと言うよりは、どちらかというとボードへ組み込んだ方が、このエフェクターのウィークポイントをクリアしつつ、このエフェクターの強みを発揮できるでしょう。

 

このサイズで、しっかりTS系サウンドを鳴らせる。ブースターとして、そして歪みのバリエーションとして。

 

もちろん、場所はほとんど取りませんので、ぜひ皆さんのボードに、新たな彩りとして、加えてみてはいかがでしょうか。

 

※当ブログでは、以前、真空管搭載のNu TubeScreamerについてもレビューしています。ぜひ、こちらも合わせてご覧くださいませ。

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