ギタリスト・かとうたかしの音楽ブログ

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【レビュー】Fender Made in Japan Traditional 70s Jazz Bass 日本製の70年代ジャズベース。

本日は、日本製フェンダー(旧フェンダージャパン)から、「Fender Made in Japan Traditional 70s Jazz Bass」についてご紹介しようと思います。

Fender エレキベース MIJ Traditional '70s Jazz Bass® Maple Natural

Fender エレキベース MIJ Traditional '70s Jazz Bass® Maple Natural

 

 

 

日本製フェンダーのラインナップ

このブログでは、これまでも何度か、日本製フェンダーのラインナップについてご紹介してきたところではありますが、改めておさらいとして…。

 

現在の日本製フェンダーについては、大きく下記の2ラインナップに分かれます。

  • Traditionalシリーズ:主要なヴィンテージの人気モデルを復刻したような形のもの
  • Hybridシリーズ:ヴィンテージを基本としつつ、現代的なアレンジを施したもの

今回ご紹介するのは、その「Traditionalシリーズ」に属する、70年代ジャズベースです。

 

日本製フェンダーの作りの良さを活かしながら、70年代ジャズベースを再現してみよう、というものですね。

 

70年代ジャズベースと言えば、やはり印象に残るのが、木目をそのまま活かした、ナチュラル仕上げのボディ。ほかにもブルー、レッドも用意されているとは言え、やはり「70年代といえばナチュラル!」という方も多いことでしょう。

 

70年代ジャズベースは「Traditional」のみ

さて、そんな70年代ジャズベースのリイシューモデルですが、ジャズベースのもう一つの定番、60年代ジャズベースについては「Traditional」のほかに、「Hybrid」も用意されており、予算やそれぞれの好みで選ぶことができました。

 

しかしながら、こちら70年代モデルについては、「Hybrid」シリーズが存在せず、「Traditional」のみのラインナップになっています。

 

70年代「Traditional」は妥協なき設計

ただし、60年代モデルのTraditionalについては、ボディがバスウッドになっており、仮に本当の60年代ジャズベと同様にアルダーボディを求めようとすると、基本的にはHybridシリーズに行かないといけなかったところ、こちら70年代モデルについては、Traditionalにおいて、既に本物の70年代ジャズベと同じアッシュボディが採用されています。

 

ですので、70年代モデルについては、妥協なくTraditionalシリーズを選ぶことができる、ということが言えますね。

 

70年代を本格的に再現する設計思想

前述のように、このTraditionalシリーズの70年代ジャズベース、ボディがアッシュというのは、非常に強力な特徴です。

 

70年代ジャズベースの特徴といえば、アルダーボディの60年代ジャズベースより明らかにずっしりと重く、それゆえに存在感を発揮する低音、そしてメイプル指板であるが故に響く明るいサウンド。

 

これらが混じり合った結果、どちらかというとドンシャリなサウンドになり、これがスラップ系ベーシストに高く評価される要因になっているのですが、そうした部分については、一切ぬかりなく、しっかり再現されています。

 

また、細かいところではありますが、ピックアップの位置も60年代より少し後ろにセットされており、これも独特の高域を生み出す要因になっています。

 

この点、Traditionalシリーズの60年代ジャズベースについては、バスウッドボディが採用されており、これが悪いというわけではないのですが、70年代は仕様としてかなり「ホンモノ」を強く意識していることがうかがえます。

 

サウンドもかなり本格的!スラップがよく似合います

さて、そんなMIJの70年代ジャズベース、サウンドも聴いてみましょう。

 


Fender MIJ Traditional 70s Jazz Bass MN, California Blue | Gear4music demo

 

70年代ジャズベースらしい、アッシュボディが鳴らしている低域と、メイプル指板やピックアップの位置によって鳴らされる高域とがうまく混じり合い、スラップサウンドが非常に華やかに聞こえます。

 

もちろん、このサウンドの特徴は、指弾きのときにも活きてきます。強めのピッキングをするときになる「ガリッ」という音が、バンドサウンド全体に艶やかさと力強さをふかしてくれます。

 

指弾きやスラップを得意とするベーシストさんにとっては、非常に使いやすいベースだと思います。

 

ちなみに、USAの70年代ジャズベースと比べると、日本製は少しだけそうした音の暴れ方がおとなしいような印象を受けます。もちろん、基本的なサウンドの方向性は同じですので、このあたりの音の微妙な差をどう取るかは、最終的にプレイヤーの皆さんに委ねられるところでしょう。

 

弱点は重さ…特に60年代Traditionalとの差は大きい

そんな70年代Traditionalジャズベース、唯一の弱点は、アッシュボディであるがゆえの「重さ」。

 

もちろん、あの重さがあるからこそ、あのサウンドが鳴っているわけですので、これは完全にトレードオフの関係にあるわけなのですが、たとえば同じ日本製フェンダーのTraditionalシリーズで比較する場合、バスウッドボディの60年代ジャズベースと比較すると、重さの違いを特に顕著に感じることができるでしょう。

 

とはいえ、繰り返しになりますが、この重さがあってこその、あのサウンド。もし70年代ジャズベースの音が気に入っているのなら、ここは耐えるしかありません。

 

まとめ…一番気軽に買える70年代系のジャズベース

このように、日本製フェンダーの70年代系ジャズベースについては、日本製フェンダーらしい、高い品質と低価格さを両立しながら、70年代の特徴をしっかり捉えたサウンドを奏でることが出来る、非常に素晴らしい一本であるといえます。

 

皆さんご案内のとおり、楽器屋さんに並ぶジャズベースについては、どちらかというと60年代系の方が人気が高く、70年代系は数も少ないように見受けられます。

 

そうした中にあって、10万円前後で買える、本格的な70年代を指向するジャズベースというのは非常に貴重で、しかもそれが本家本元・フェンダーからリリースされているのは、これは特筆すべきことではないかと思うのです。

 

ナチュラルカラーの70年代ジャズベースをひっさげ、指弾きやスラップでロックなベースを奏でるベーシストになりたいアナタには、本当にオススメです。

 

ぜひ一度、70年代系ジャズベースの雰囲気を、堪能してみてください。

 

Fender エレキベース MIJ Traditional '70s Jazz Bass® Maple Natural

Fender エレキベース MIJ Traditional '70s Jazz Bass® Maple Natural