今回は、ZOOMのコンパクトなマルチエフェクター、MS-50Gをご紹介しようと思います。
このサイズでマルチエフェクター
このエフェクター、コンパクトサイズなのですが、れっきとしたマルチエフェクターです。ちなみに、ZOOMはこれを「マルチ・ストンプ」と呼んでいます。
なんとこのサイズにして、同時に最大6つのエフェクターを並べ、さらにはパッチの切り替えも可能。サウンドは、全体的にZOOMのG3(現行のG3nの一つ前)くらいの水準をもっており、「なぜこの小さな筐体にそこまで…」と思うほどの、圧倒的な多機能さです。
具体的には、歪み系やコンプはもちろん、コーラス、ディレイやリバーブといった定番の空間系のほか、オートワウやトレモロといった飛び道具、さらにはZOOMおなじみの「Bomber」など、「これどこで使うんだ?」みたいなものまで、しっかりと搭載されております。
サウンド面…このサイズにしては上出来!
さて、そのサウンド面。
歪み系なんかは少しデジタルっぽさが強いかな、という気もしないでもないですが、このコンパクトさにしては、十分すぎるくらい頑張ってるんじゃないかなあ、と思います。
このサイズならではの使い道
ところでこのエフェクター、おそらく多くの人が、「ボード内の主戦として使うエフェクター」というふうには思っていないと思います。
では、このエフェクターの使い道はどこか…というと、
- 空間系に専念
- 使用頻度の低いエフェクターを集約
の2つかなあ、というイメージです。
空間系に専念
まず、「空間系に専念」なのですが、これは裏を返すと、「歪みやコンプなど、サウンドに特に大きな影響を与えるエフェクトは、お気に入りのコンパクトでいく」ということでもあります。その上で、味付け的に使う空間系については、このMS-50Gに任せてしまうという運用です。それこそ、センドリターン端子に使うエフェクターとしてもちょうどいい感じですね。
使用頻度の低いエフェクターを集約
次に、「使用頻度の低いエフェクターを集約」について。たとえば、オートワウやフェイザー、フランジャー、トレモロなどのようなエフェクターって、おそらく常用することってあまりなく、たまに使うか使わないか、くらいだと思います。
まとめ…「たまに」を一手に引き受ける!
となると、その「たまに」のためにコンパクトをたくさん買いそろえるのは、スペース面でも金銭面でも、決して良い判断とは言えません。そこで、それらの役割を、MS-50Gに一手に担わせることができれば、ボードは軽くなるし、出費は抑えられるし、言うことなしですね。
このように、マルチエフェクター的に使ってもそれなりに使えてしまうのですが、むしろこのコンパクトさを生かして、ボード内でその多機能さをフルに引き出してやるのが、このエフェクターの正しい使い方のような気がしています。
そして、この商品、価格も1万円を切っています。すげえ…。
これはもう、コンパクト派のギタリストさん、必携アイテムになるかもしれませんね。