2020年の春、連日、新型コロナウイルス問題が世間を賑わせていました。
学校は休校になり、イベントは自粛ムード、経済は停滞…多くの人々が不安な状況の中、日々を過ごしていました。
そして、こと音楽業界に目を向けてみると、ライブハウスのイベントに参加した者の中から数多くのコロナウイルス感染者が発生し、「ライブハウス=危険」との目で見られるようになってしまっています。
多くの音楽関係者は、このようにライブハウスが、そしてそこで活動するミュージシャンが悪者にされてしまっている状況に心を痛め、あるいは怒りに震え、さまざまな情報発信を行っています。
しかし、果たして、音楽関係者がこのような情報発信を行うことで、果たしてミュージシャンやライブハウスが悪者になってしまっている状況は、良くなるのでしょうか。
きょうは、なぜミュージシャンやライブハウスがここまで悪者にされてしまったのかを、「冷静に」考えてみようと思います。
なお、当ブログの筆者は、これまでのブログの記事をご覧いただければお分かりのように、自分自身も音楽に取り組んでいる当事者である旨、あらかじめ宣言しておきます。
- なぜ新型コロナでミュージシャンが悪者にされたのか冷静に考えたい
- 「音楽が悪者にされている」の主張の妥当性を検討したい
- ライブ強行が音楽業界の「外」からどう見えたか振り返りたい
- 音楽コミュニティの中だけにいると視野が狭まることを確認したい
- 正しく新型コロナに向き合うために感染症対策をきちんと学びたい
もくじ
【大前提】「感染リスクの高い場所」にライブハウスは該当します
まず、この議論を感情的になることなく冷静に展開する上で、必ず押さえておかなければならない予備知識が、「感染リスクの高い場所」について。
専門家の見解として、新型コロナウイルスの感染リスクの高い場所として、次の要件を具備するところが指摘されており、こうした場所に長時間滞在し続けることは、非常に危険です。
- 換気が悪い場所
- 不特定多数の人が集まる場所
- 人と人との距離が近い中で会話をする場所
これらの点について、内閣官房新型コロナ対策室のホームページで、分かりやすく端的に示されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応について|内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室
ライブハウスは、残念ながらこの要件をすべて満たしています。ですので、ライブハウス発のコロナウイルス感染者が増えているのは、こうした感染症の専門家が指摘したこと、まさにそのとおりの展開になっているということ。
音楽関係者にとっては受け入れがたいでしょうが、これが現実です。
とはいえ「クラスター発生ライブハウス」に罪はない
ただし、これは音楽関係者として、しっかり伝えておかないといけない点があります。
現在多くの感染者が発生してしまっている大阪・京橋のArc、そして大阪・梅田のSoap opera classicsですが、これら両ライブハウスがクラスターを発生させてしまっているのは、政府のイベント要請より前の段階です。
具体的な時系列で言うと、
- 2/15〜16:京橋Arcのライブでクラスター発生
- 2/19、23:Soap opera classicsのライブでクラスター発生
- 2/26:政府がイベント自粛の要請を発出
という流れですので、イベント開催時点においては、ここまで深刻な状況になっているというわけではなく、少なくともこの時点において「自粛要請を無視してイベントを強行した」というわけではないのです。
京橋Arcと梅田のSoap opera classicsについては、残念ながらクラスターが発生してしまっていますが、それはあくまで結果論でしかありません。むしろ、積極的な情報開示と、イベント参加者への呼びかけなど、事案発生後は、被害の拡大防止に向けて一生懸命取り組んでくださっているほどなのです。
ですので、これら両ライブハウスが悪者になるような報道については、正確な論評であるとはいえません。
京橋Arcも、Soap opera classicsも、本件においては、何の罪もありません。むしろ、これら両ライブハウスは、新型コロナウイルスによってダメージを受けた被害者であると言えるでしょう。
この点は、決して誤解されてはいけないところです。ここは冷静に、しかししっかりと指摘しておく必要があります。
ミュージシャン・ライブハウスがここまで悪者になった「6つの理由」
さて、このように、実際に被害を受けたことによって、「ライブハウスは感染リスクが非常に高い場所」だということが明らかにされたわけなのですが、現在の世論における「ライブハウス=悪」という風潮は、単に感染リスクの高い場所だというだけでは済まないほどの空気感です。
なぜ、ライブハウスだけが、ここまで感染リスクの高い場所だとされ、そこで活動するミュージシャンがここまで悪者扱いされてしまうようになったのでしょうか。
ここでは、その理由を「6つ」の項目に整理してみました。以下、感情的になることなく、冷静に考えてみましょう。
【理由1】「東京事変ライブ強行」の印象があまりに悪すぎた
まず、「コロナウイルスと音楽イベント」の関係において、一番最初に大きな話題になったのが、「東京事変のライブ強行」です。
前述のように、政府がイベント自粛要請を発出したのは2月26日で、この要請を皮切りに、多くのプロミュージシャンのライブイベントがコロナウイルス感染リスクを回避するために、イベントを延期・中止するようになりました。
そうした中、この流れに逆らって、イベントを強行したのが、椎名林檎さんが属する東京事変。閏年の2月29日は、復活ライブの予定でした。
ネット上では「全国から人が集まり、終了後再び全国へと人が散っていく中、万一感染者がいると大変なことになる」「大事なライブだからこそ、参加者が無理をして参加してしまう。主催者として責任を取れるのか」など、批判の雨あられでした。
東京事変がライブを強行した理由としては
- 閏年の2月29日はバンドを解散した日でもあり、この日に復活ライブをすることに意味があった
- 椎名林檎は個人事務所であり、イベント中止時の損害に耐えられなかった
- 自粛ムードへの反発心があった
などが想定されるところですが、多くのバンドが同様にさまざまな事情を抱えながらもイベントを中止した中で、東京事変という影響力の強いバンドがイベントを強行したことについては、非常に強い批判が集まりました。
このような「影響力が非常に強いバンドのライブ強行」は、たとえバンドメンバーに何の意図がなかったとしても、結果として誤ったメッセージを発信してしまうことになるのです。
業界内外の信頼が厚い亀田誠治さんが…
東京事変のベーシストでもある亀田誠治さんは、常日頃から音楽業界のことを真剣に考えつつも、バランス感覚のある発言・行動が多く、業界内外からも非常に信頼の厚い方です。
しかし、亀田誠治さんは、今回の件で、そのようにして積み上げてしまった信頼を一瞬で失ってしまったような空気になってしまっております。これは、大変残念です。
私自身、当ブログでも亀田誠治さんゆかりの機材をいくつか紹介しているほどのファンでしたので、今回の件は本当にショックでした。
亀田誠治さんのTwitterは、3月3日を最後に更新が止まっています。毎日必ず、朝の挨拶だけでも投稿があった はずなのですが…。
おはようございます。笑福!😊😊😊
— 亀田誠治 Seiji Kameda (@seiji_kameda) 2020年3月2日
今回の件、あのバランス感覚に秀でた亀田誠治さんが、何の考えもなく行う、あるいは従うとは思えません。どのような経緯でこういう判断に至ったのか…一人の亀田誠治ファンとして、非常に、非常に気になるところです。
【理由2】アマチュアバンドの反応が遅かった
プロミュージシャンの今回の件への反応は、総じて早いものでした。
チケットの払い戻し、既に発生した経費の損失、代替公演の会場確保などなど、さまざまな課題があることは報道等で既に明らかにされましたが、そうした課題も踏まえた上で、総じて社会に対して責任ある対応を取られたのが、プロのミュージシャンたちでした。
一方で、インディーズ〜アマチュアバンドの場合、こうした世論の流れを読み切れずに、イベントを強行するような判断に出たところが非常に目立ちました。
その背景には、イベント中止・延期に伴う経済的損失に耐えられないという、当事者にとっては切実な課題があったのも事実かと思います。
このあたりは、前回の新型コロナウイルス問題に関する記事でも一定考察しているので、改めて深くは書きませんが…
いずれにせよ、イベント自粛要請が出た2月26日以降も、多くのアマチュア〜インディーズバンドはイベント続行の判断を行っておりました。しかも、その後、
- 東京事変のライブ強行開催に対する世論の猛反発
- 賛否両論巻き起こる学校休校措置による各所への大きな影響
- ライブハウスでのクラスター発生を受けた危険性の指摘
- 公共施設、映画館、ゲームセンター等の閉鎖
といった、世の中が本格的に「コロナウイルス対策に本格的に舵を切った」という状況下を目の当たりにしながらも、なお多くのミュージシャンは、ライブの開催について「平常運転」だったのです。
このような状況は、新型コロナウイルスそれ自体と、そしてコロナ対策の悪影響と必死に戦っている多くの人々にとって、決して好意的に受け入れられるものではなかったことでしょう。
【理由3】「経済的損失」への対策をライブ強行のみに求めてしまった
このような、ライブイベントの強行について、強行した側の理由を聞いていくと、やはり多くの場合に聞こえてくるのが「経済的損失に耐えられない」という話。
ただし、コロナウイルス対策で経済的な損失を受けたのは、何もライブハウスだけに限った話ではありません。
たとえば、これも報道等でよく知られている話ですが、学校休校に伴って、学校給食の食材を扱う業者や、給食調理業務を受託している事業者などは、売上のほぼすべてを失うことになってしまいました。また、学校の教職員の中には、勤務日数単位で給料が出る非常勤の職員もたくさんいます。
こういった学校関係の業務に携わっている人たちも同様に、大きな経済的損失を受けてしまっているのですが、彼・彼女らは、音楽関係者とは異なり、仕事を「強行」することはできません。
なので、こういった業界は、マスメディア等を通じて現況の窮状を周知し、政治家・行政を動かして、今回のコロナ対策に伴う副作用を緩和するような政策パッケージが打ち出されるような方向に議論が進んでいます。
要は何が言いたいかというと、この状況下で主張すべきことは「ライブハウスは困っているからイベント強行もやむなし」ではなく、音楽業界以外の状況にも目を向けて「コロナウイルス対策に伴う損害についての経済政策・福祉政策を発動せよ」のはずなのです。
具体的には、休業補償給付や無利子のつなぎ融資、あるいは所得減少に伴う国税・地方税の減免措置などを通じて、この状況下で資金繰りが行き詰まって事業が倒れてしまうのを防ぐこと。あるいは福祉的給付によって個人の生活が維持できるように保つような取組を強化したり、あるいは周知したりすることの方が、業界問わずに使える対策になります。
音楽関係者が、こういった政策の必要性を訴えたりロビー活動をしたりすれば、「なるほど、音楽業界も困ってるんだな」と思えるのですが、残念ながらこうした活動ができている関係者は、さほど多くはありません。
むしろ現状は、政治や行政を現実的な対案なしに漫然と批判する一方で、コロナ感染リスク・クラスター発生リスクに目をつぶって、ひたすら音楽活動を続行する正当性ばかりを主張してしまっているように見えます。
これでは、音楽関係者以外からの反発を受けてしまうばかりです。
今回の件、上手な情報発信ができていれば、「給食として納品するはずだったパンや牛乳の行き先がなくて困っている事業者」と「ライブを自粛せざるを得なくなって困っている、地域のライブハウスやミュージシャン」が、同じ課題を抱える中、手を握って政府に対策を求めるような持って行き方もできたはずなのですが…現状は、そうはなっておりません。
音楽関係者は、音楽を続けるためにも、音楽以外のことを勉強することが必要です。
【理由4】「音楽が悪者になっている」と相手の主張を飛躍させた
「ライブハウス=悪」の風潮は、音楽関係者にとっては大変気分が悪いものであることは、想像に難くはありませんし、私もその気持ちは同じです。
なので、そうした風潮に対して反論をしたくなるのが音楽関係者の感情としてはごくごく自然なものなのでしょうが…残念ながらその反論の中に、「まずい」ものがたくさんあり、これも世論の逆風をさらに強くしてしまっている印象があります。
その中でも特に目立つものとして、「音楽を悪者にしようとしている」といったような主張がありますが、「ライブハウス=悪」の主張をしている場合であっても、「音楽=悪」まで主張を飛躍させているような報道は、まず見当たりません。
不愉快な印象操作を伴いながらではありますが、報道等で言われていることは「ライブハウスは感染リスクが高い」ことと、「ライブハウスからクラスターが発生していること」であり、これらは残念ながら事実です。
不愉快な印象操作があるが故に感情的に反論してしまうのでしょうが、ここで感情的になると、対立構造を作って面白おかしく報道したいメディアの思うつぼになってしまいます。
こんなときだからこその「音楽の楽しみ方」
なお、現下の状況で、ライブハウスでライブを行うことは非常に厳しいものがありますが、音楽の楽しみ方は別にそれだけではありません。
バンド活動を行っている人は、この期間中に作曲や個人練習に取り組む。あるいはメインパートとは違う楽器にチャレンジして、視野を広げてみる。
また、DTMにチャレンジしてみるのも良いでしょう。ライブハウスを中心に活動をされている方の中には、このあたりに手を出していない方も多々いらっしゃるようですが、外に飛び出しにくい今の状況は、DTMを学ぶ絶好のチャンスです。
そして、多くのイベント自粛ミュージシャンが新たな試みとしてトライしている「音楽配信」。物理的な接触なしに、ミュージシャンは表現を多くの人に届けることができる。これは現下の状況において、非常に有効な取組だと思います。
【理由5】感染症対策の知識なく「満員電車」等に八つ当たりした
今回、ライブハウスがクラスター発生要因になってしまった理由は、前述のように、ライブハウスが「感染リスクの高い場所の要件」をことごとく具備するような場所であったことだと考えられます。
ですので、残念ながら報道もライブハウスが中心になってしまっているのですが、そうした状況を苦々しく思っているミュージシャンの多くが、
「満員電車の方がよっぽど危険なのに、ライブハウスだけが悪者になっているのはおかしい」
というような主張を展開しています。(仮に満員電車を止めたら、ライブハウスへライブを見に行く交通手段もなくなってしまうんですけどね…)
しかしながら、満員電車については、確かに人の密着度こそ高いものの、
- 基本的に乗客はしゃべることなく静かにしているので、飛沫感染のリスクが低いこと
- 駅に到着するつど、ドアが開いて換気がなされていること
といった点から、決して油断はできませんが、ライブハウスほどの圧倒的な感染リスクはないものであり、経済的・社会的な影響等も踏まえる中で、時差出勤の奨励こそなされているものの、基本的は電車は平常どおりの運行となっています。
現に、本稿初稿執筆時点(2020.3.9時点)において、満員電車に起因するクラスターは発生しておりませんし、その後、2021年11月に至るまで、電車内がクラスターになった事案はありません。
こういった情報は、別に感染症の専門家でなくても、厚生労働省や各自治体のホームページなどから得られるレベルで把握することが可能です。
しかし、音楽関係で熱心に情報発信をしている人は、こうした「公式の科学的な情報」を把握し、吟味することはありません。そして、何の専門性もない感染症対策について、何の根拠も持たずに、大きな声で主張を行っている…。
「ライブハウスより満員電車の方が危ない」は、その程度のレベルでしかないのです。
このようなレベルの情報発信を繰り返していると、コロナウイルス問題に関する音楽関係者の情報発信は、「結局、自分たちの活動を擁護するためなら、非科学的な主張でもやってしまうような連中の言ってること」との印象を持たれかねません。
繰り返しになりますが、音楽関係者は、音楽を続けるためにも、音楽以外のことを勉強することが必要です。
【理由6】「音楽コミュニティ」の中で傷のなめ合いばかりしていた
このように、音楽関係者がコロナウイルス問題において行っている主張の多くは、経済的な視点においても、感染症対策の視点においても、残念ながらあまり正当性が多くありません。
それゆえに、音楽コミュニティの外に放り出されたときに、その主張の正当性のなさから、多くの批判を浴びてしまいます。あるいは、それだけならまだ良いのですが、一部のメディア等で行われている「不当な音楽叩き」に対しての正当な反論も、まともに聞いてもらえないような状況に陥ってしまうのです。
普通の感覚でいけば、「自分の主張が正しく外部に伝わらない」というのは、相当に危機的な状況だと思うのですが、どうも音楽コミュニティのやりとりの状況を見ている限り、現状を正しく認識できておらず「あいつらは何も分かっていない」というレベルでとどまっているような印象を、強く持ちます。
なぜ、「正しい危機感」が醸成されず、「あいつらは何も分かっていない」で話が終わってしまうのか。
これはTwitterでのやりとりを見ているとよく分かるのですが、多くのミュージシャンは、フォロー・フォロワーのほとんどが、音楽活動を接点にした仲間たちで固められています。すなわち、思考メカニズムが同質化してしまった集団の中にいる、ということです。
ですので、自らの主張については、常に概ね好意的に受け入れられますし、自らと相容れない主張や状況に対する反発も、同様の態度になって表れてきます。
つまり、周りに「苦言を呈してくれる人がいない」という状況…要は「裸の王様」になってしまっている、ということなのです。(具体的なミュージシャンのツイートを引用すればこの状況は一目瞭然にできるのですが、それはさすがにさらし行為になってしまうので控えます)
そして、このような、閉ざされた音楽コミュニティの中で、自らの主張・行動を正当化しながら、傷をなめ合っている…。
これでは、音楽関係者の「外」の理解を得ることなど、到底不可能です。
「関係ない連中の理解など得なくて良い」「分かってもらえる人にだけ分かってもらえれば良い」という反論が来そうですが、そのような態度をとっていると、いつまでたっても、世論はライブハウスに批判的なままであり、やがてその批判がミュージシャンや音楽業界への批判になって襲いかかってくるという、最悪の自体も想定しなければならなくなります。
「分かってもらえる人にだけ分かってもらえれば良い」という態度は、相当に危険です。
「仲間うちライブの問題点」と同じ構図
ところで、このブログでも、定期的に「仲間うち(内輪ノリ)ライブの問題点」について記事にしていますが、今回のコロナウイルス問題に対して、音楽コミュニティの中で批判的な議論が起こらないのは、まさにこの「仲間うちライブの問題点」で指摘したような問題が顕在化してしまっている状況だと言えるでしょう。
仲間うちだけの、批判が起こらないコミュニティというのは、とても居心地が良いものです。ただ、そのコミュニティに長くいすぎると、「仲間うちの『外』の声から耳を塞ぐ」ということが常態化してしまい、今回のような事態に的確な対応を行うことができなくなってしまいます。
プロは「外部の目」も意識した判断ができる
なお、前述のように、プロミュージシャンは今回のコロナウイルス問題について、リスクマネジメントの視点からは、総じて迅速かつ的確に対応することができていました。
この背景には、プロミュージシャンともなると、自らのコミュニティの「外」に対しても責任を負わなければいけないということがよく分かっており、万一そこの対応を失敗すると、もはやプロとして活動することが出来なくなるほどの致命的なダメージを受けることを、よく分かっているためだと考えられます。
プロとアマチュアの差は、音楽の中身だけでなく、こういう「コミュニティの外にも意を用いることができているか」と言う点にも表れています。
【まとめ】音楽の「外」のことを知らなかったがゆえに…
このように、今回の記事では、ライブハウスが悪者になってしまった理由を6点、整理させていただきました。
これら6点の理由を整理する中で、改めて見えてきた課題が、「アマチュア〜インディーズの音楽業界に身を置く者は、音楽の『外』の世界のことが、あまりよく見えていない」ということ。
音楽も社会を構成する1つの要素であり、時として社会に多大なる影響を及ぼしうる、とても大事な存在です。
プロとして活動するミュージシャンの方や、その周辺で音楽関係の仕事に携わっている方々は、そうした影響力の大きさに社会的責任を感じ、自分たちのコミュニティの「外」においても自分たちの活動の影響が及ぶことを意識しながら、日々の活動に取り組んでいます。
一方で、アマチュア〜インディーズ業界のミュージシャンについては、残念ながらそうした「外」の目を意識することが、あまりできていないように感じます。
それゆえに仲間うちだけのコミュニティでしか通用しないような主張・行動をとってしまい、「外」の世界から猛反発を受けてしまう…。
今回のコロナウイルス問題では、かねて当ブログで「仲間うちライブの問題」として指摘していたような課題が、結果として強く出てしまっているように思えてなりません。
現状の「ライブハウス=悪」の風潮。私も、とても残念で、悔しいです。
この思いはきっと、多くのミュージシャンの方々と同じだと思います。
でも、その思いを、コミュニティの「外」に正しく伝えようと思ったときに、音楽コミュニティの中でしか通用しないようなロジックで情報を発信すると、かえって逆効果になってしまうのです。
悔しい思い、残念な気持ち、よく分かります。
だからこそ、だからこそ。
音楽関係者は、音楽を続けるためにも、音楽以外のことを勉強することが必要です。
そして、そんな「音楽以外のこと」を知った上で、「自分たちの思いが、きちんと『外』に伝わるには、どうすれば良いか」を、今一度、冷静に考えなければならない。
私は、そう考えています。
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