ライブハウスや、地域の音楽イベントなど、さまざまなところでライブを見かける今日この頃。私も、いくつかのライブにお邪魔をさせていただいております。
そんな中、最近、少し気になっていることがあります。それは、同一ライブにおける「アイドル」と「バンド・SSW」の混在。
本日は、これについて考察してみようと思います。
- アイドルの定義について知りたい
- アイドルとバンド・SSWが混在するライブに違和感を覚えた
- バンドの写真撮影をしようとしたらアイドルのスタッフに止められた
- アイドルとバンド、それぞれの特性の違いを整理したい
- なぜアイドルとバンドが混在するライブが開かれるか聞きたい
- 「アイドルとバンドが混在するライブは内輪ノリ」の根拠を知りたい

もくじ
議論の前に定義付け…「アイドル」とは
この議論に入る前に、「アイドル」が何を指すかについて、あらかじめ整理しておこうと思います。
まずは、Weblio辞書より。
アイドルは、一般的には、人々の憧れの対象となっている人物のことである。あるいは、「歌って踊る女の子グループ」という、一種の芸能ジャンルである。
一般的にいう「アイドル」は、典型的には、容姿が美しく、歌唱や踊りに秀で、まだ年若い(可愛げ・あどけなさ・純真さを感じさせるような)歌手や俳優を称える意味合いのニュアンスで用いられる。加えて、「ファンの多くが異性であり恋に近い心情を抱きつつ熱狂的に応援する」というイメージを伴って思い描かれる点で、いわゆる「人気者」とはニュアンスを異にする。
(出典:Weblio辞書「実用日本語表現辞典」)
これが非常に分かりやすく、かつ実態に即しているので、今回はこれに基づいて「アイドル」を定義付け、以降の議論に進もうと思います。
アイドルライブの特徴
さて、そんなアイドルのライブの特徴について、いくつか列挙してみましょう。
【特徴1】異性のファンが圧倒的に多い
まず、これは前述の定義における「ファンの多くが異性であり恋に近い心情を抱きつつ熱狂的に応援する」というところにも示されているところからわかるとおり、アイドルのライブには、とにかく熱狂的な異性のファンが多いです。
とりわけ、自らを女性アイドルと位置付けて行うミュージシャンのライブについては、たとえアマチュアやインディーズであっても、一定程度の異性ファンを獲得しているのが通常です。
ただし、これは女性SSWにおけるSSWおじさんでも見られる特徴です。ほかの特徴も併せてみていく必要があるでしょう。


【特徴2】音楽以外のパフォーマンスにも力を入れている
これがひとつ、SSWにはない、アイドルの大きな特徴になっているのですが、アイドルとして活動しているミュージシャンの方は、音楽のみならず、ダンスなどのパフォーマンスにも力を入れています。
この点、自ら作詞作曲をし、専ら音楽を通じて自らの表現を行うSSWさんとは、大きく方向性が違うところかと思います。
【特徴3】写真等が有料コンテンツになっている
こちらも、バンドやSSWとは大きく異なるところかと思いますが、アイドルの場合、多くはフリーでの写真撮影を認めておらず、ライブ終了後の物販における「チェキ」を有料で対応しているということです。
この「有料チェキ」、アイドルとして活動する方にとっては、貴重な収入源の1つです。
この点、一般的なバンドやSSWさんについては、グッズの1つとして写真を販売していたり、あるいはライブ運営の便宜上写真撮影をNGにしていることこそあれども、「写真撮影を有料でOK」というふうにしているということは、通常ありません。
多くのバンド・SSWさんは、「それをすると、音楽で勝負するミュージシャンではなくなってしまう」ということで、写真撮影の有料化については一線を引いている印象を、強く受けます。
バンド・SSWのライブとは文化が違う…
このように、アイドルのライブというのは、専ら音楽で勝負するバンドやSSWとは異なり、「異性のファンが多い」ことや「音楽以外のパフォーマンスも売りである」こと、そして異性ファンの存在を念頭に置いてか、「写真撮影を有料化している」ことが一般的であること、といった特徴があります。
もちろん、こういった特徴の是非は、この際、何の問題でもありません。「アイドルとは、そういうもの」という前提のもと、それを理解した上でファンの方々とともに活動をされていることは、非常に素晴らしいことだと思います。
ただ、前述のように、アイドルの活動スタイルは、音楽を軸にしているという点においての共通点こそあるものの、むしろバンドやSSWとは大きく異なるところも多いもの。
「アイドルとバンド・SSWは、文化が違う」。まずはここを、前提として理解した上で、次の議論へ進みましょう。
アイドルとバンド・SSWが混在すると生じる問題
やっかいなのは、こうしたアイドルとバンド・SSWを、「文化が違う」にもかかわらず、「同じ音楽だから」という理由で、同一のライブイベントに混在させた場合。
もちろん、演目が楽曲の披露を軸に進んでいくと言う点において、これらが混在するイベントを運営すること自体は、何の問題もありません。
ただ、それは「運営」という視点における考え方でしかなく、実際にチケット代を支払っている「お客さま」の視点ではないのです。
では、「お客さま」の視点に立つと、どのような問題が生じるのでしょうか。
「音楽に専念する」モードと「存在を楽しむ」モードの切り替えに疲れる
まず、前述のように、バンドやSSWのステージについては、彼・彼女たちの主力商品が「音楽」であることから、基本的にお客さまは、彼・彼女たちが演奏する音楽を楽しむために来ているということができます。
ですので、(SSWおじさんのような問題を除けば)基本的には自分の体制を「音楽に専念する」モードにして、ライブを楽しんでいます。
ところが、アイドルのステージについては、もちろん彼・彼女たちの音楽はきちんと提供されるのですが、同時にダンスや衣装、観客との駆け引きなどといった、アイドルならではのステージングが展開されることとなります。
従って、アイドルのステージというのは、どちらかというと、アイドルの「存在を楽しむ」というモードで臨むことになるわけです。
当然、これらのモードには、優劣は一切ありません。ただし、モードが異なるというのは、厳然たる事実。前述の「文化の違い」に基づくものなので、これは言うなれば当然のことです。
ただ、これらの「モード切替」というのは、お客さまの立場だと実は結構悩ましいもの。特に複数のグループが出場するようなイベントにおいて、こうした「モードチェンジ」を何度も繰り返すのは、客にとっては実は結構なストレスだったりします。
もっといえば、どちらか一方に「全く興味が無い」という状況下においては、こういうモードチェンジを強いられること、それ自体が、不快以外の何者でもありません。
「写真撮影の可否」でトラブルになる
「文化の違い」に起因する件に比べると些末な問題かもしれませんが、基本的に写真撮影がOKになっていることが一般的なバンドと、逆に基本的に写真撮影がNGなアイドルを混在させると、これに起因するトラブルが発生します。
というのも、基本的にアイドルにとっては、写真撮影それ自体が自らの収益手段になるわけですが、写真撮影行為はアンダーコントロールの状況に置いておく必要があります。これは、ライブ出演中のみならず、転換時間や終了後の物販の時間においても同様です。
従って、アイドルが存在するライブにおいては、「イベント中は完全に写真撮影NG」というレギュレーションを設けざるを得なくなります。
なお、これは、女性SSWのライブにおける「写真撮影NG」とは似て非なる問題です。女性SSWのライブにおける写真撮影NGは、「女性SSWを守ること」に主眼が置かれている一方で、アイドルライブの写真撮影NGは、「収益を守ること」に主眼が置かれているわけですから。

さて、そんな「写真撮影完全NG」のアイドル出場ライブ。ここに、一般的なバンドが入ると、出演者・お客さまともに「なんでこのライブだけは写真撮影がNGなんだ」というふうになってしまいます。
上記記事にも書いておりますように、一般的なアマチュア~インディーズのバンドにおいては、写真撮影~SNSでの拡散は、自らの知名度を高めていく上で、非常に重要な行動です。にもかかわらず、アイドルと同居するライブにおいては、そうした「知名度向上のツール」を、完全に奪われてしまうのです。
出場者はその点を理解した上でアイドルと対バンをしているのかもしれませんが、当該バンドのお客さまの方は、そこまで事前に認識されていないことが多いです。
なぜなら、事前アナウンスにおいては、「写真撮影がNGであること」はもちろん、「出場者の中にアイドルが含まれていること」すら、情報発信されていないのが一般的だから。
事前に何も知らされずに、アイドルと混在するライブに来てしまったバンドのファンは、前述のモード切替も相まって、実はかなりのストレスを抱えてしまっているわけなのです。
「無理筋な共存」の背景に見える「仲間うちライブ」問題
このように、アイドルとライブが混在するライブというのは、「文化の違い」や、それに起因する各種課題の影響で、お客さまにとっては、かなりストレスフルなイベントに仕上がってしまいます。
でもこれ、冷静に考えると、「当たり前じゃん」となりそうなもの。
そりゃあそうですよね。だって、プロとして活動しているアイドルとバンドに目を向けると、これらのファンというのは、結構性質が違うもの。ですので、マーケティング戦略も、アイドルとバンドというのは、その違いに着目したものが展開されているのが実情です。
もちろん、一般的なライブハウス等の運営の方々は、こんなことは当然に分かっています。ですので、日々のブッキングにおいては、こうした「無理筋な共存」などが行われることは、通常、あまりありません。
では、そんな、やってはいけないことが「当たり前」であることが周知の事実でありながら、なぜこのようなイベントが企画・実施されてしまうかというと…
そう、「仲間うちイベント」「内輪ノリライブ」のパターンです。


この手の「アイドルとバンドが無理矢理共存しているイベント」、多くの場合、
- 特定出演者の企画ライブである
- アイドルとバンド・SSWが個人的に親しい
といった傾向に見られます。
これ、仲間うちイベントですので、企画者・出演者と、その周辺にいる仲間うちの客は、こうした「アイドルとライブの混在」についても、違和感なく受け入れることができます。
ところが、そういった「仲間うち」の「外」にいる一般のお客さまにとっては、そうした「アイドルとバンドが仲が良い」などということは、全くもって知ったことではありません。あくまでここに来ている趣旨は「アイドルのパフォーマンス、もしくはバンド・SSWの音楽を楽しみに来ている」だけなのです。
アイドルとバンド・SSWが混在するイベントは、前述のような問題に加えて、その発生原因に着目すると、このような、「仲間うちイベント」「内輪ノリライブ」の問題までもを浮かび上がらせてしまい、そして内輪ノリライブの特性に起因する不快感までもを観客に与えてしまいます。
非常に、深刻な問題があると言わざるを得ないイベントです。
【まとめ】アイドルとバンド・SSWの混在イベントは「内輪ノリライブ」を疑え
このように、本稿では、「アイドルとバンド・SSWが混在するイベント」の存在と、これが抱える問題について、アイドルの定義に着目しながら、整理をしてきました。
そして、その結果、見えてきたのが、「こうしたイベントの多くが、個人的人間関係に起因して開催されてしまう」ということ、つまり「仲間うちイベント」「内輪ノリライブ」になってしまっていることを明らかにしています。
当ブログでも、仲間うちイベントの問題点については過去から幾度となく指摘をしてきていますが、なぜ私がこの問題にここまでこだわるかというと、
「仲間うちイベントには、『お客さまファースト』の視点がないから」
これに尽きます。

せっかく限られた時間を捻出して、決して安くないチケット代を払ってライブに来たのに、そこで見せられるのは、「音楽を楽しみたい」「パフォーマンスを楽しみたい」とは全く異なる次元にある、出演者とその仲間たちだけが楽しんでいるだけの、ただのどんちゃん騒ぎ。
こういう、内輪ノリライブに当たってしまったときの失望感は、本当に大きく、そして辛いものです。
アイドルとバンド・SSWが混在するという、一見理解しがたいようなイベントが開催されているのも、結局は「仲間うちを集めたらこうなった」というようなレベルのものでしかありません。
もし、アイドルとバンド・SSWが同じステージに上がるライブを見かけたら、まずは「仲間うちイベント」「内輪ノリライブ」を疑ってください。
そして、そのライブは、きっと、貴重なお金と時間を捻出して見るに値しないものになっていると思います。
どうか皆さんが、このようなものに引っかかることなく、自らの趣味・嗜好に合ったライブに、1つでも多く出会えることを心より願いつつ、本日はこのあたりで筆を置こうと思います。
そういったときは、楽器店の下取りに持ち込んでも良いのですが、やはり重たい楽器ともなると、持って行くのも少し面倒だったりするもの。
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