ここ数年、自宅でも使える小型のフルチューブアンプがブームになっているように思います。
ということで、今回は、Blackstarのギターアンプ「HT-1R Combo」のご紹介です。
フルチューブの小型アンプ
冒頭にも申し上げましたように、このアンプ、小型ではありますがフルチューブです。出力はなんとわずか1W。スピーカーは8インチで、ライン入力端子がついていることなどからも分かるように、もう完全に、自宅での練習を想定して開発された商品であることがうかがえます。
通常、この手の商品は、ソリッドタイプのアンプで、デジタル技術を駆使したモデリングで勝負するのが王道パターンなのですが、このHT-1Rは、フルチューブで、真空管の良さを家庭でも味わえるように、というふうになっているわけなのです。
さすがの真空管サウンド
そんなこのHT-1R、サウンド面はどうでしょうか。
このアンプは、クリーンとドライブの2ch構成となっています。まずクリーンの方ですが、このあたりがいかにも真空管アンプという感じの、太くてあたたかい音が出てきます。そして、音量を少し上げると歪むような感じもでてくるのですが、このあたりもまた、真空管っぽい。
そして、ドライブチャンネルはどうか…。
はい、これぞ、真空管アンプの歪み、って感じですね。系統でいうと、マーシャル系なんじゃないかな、と思います。メチャクチャ気持ちいいですよ、これ。この小型アンプで、これだけ自然な、あたたかい歪みが気持ちいいアンプというのは、かなり貴重なのではないでしょうか。
イコライザーの代替品「ISF」つまみ
さて、このアンプの特徴の1つでもありますが、このアンプには、イコライザーがなく、その代わりに「ISF」というつまみがあります。これは、音を周波数単位でコントロールするというよりは「アメリカ系」「イギリス系」みたいな感じで、トータルコントロールするつまみになっています。
具体的には、つまみを左に回しきったときが、アメリカ系のカラッとしたサウンド。これを右に回していくと、イギリス系の少しウェットなサウンドになっていく、というような格好です。
個人的には、一番左に回しているときの音の雰囲気が大変好みなのですが、ヘヴィな歪みをお求めのアナタには、むしろ右に回しているときの方が好みかもしれませんね。
価格も3万円台…真空管アンプとしてはお買い得!
とにかく、このサイズで、そして実売価格3万円台で変えてしまうフルチューブのギターアンプというのは、相当に貴重だと思います。
見た目も、持ち手の部分に革がまとわれていてかっこよく、インテリアとしても成立しうるのではないかと感じるほど。
真空管が入っているので扱い方にはコツが要りますが、それに慣れる意味でも、ぜひ自宅に1台…オススメです。
なお、今回紹介しているのはコンボアンプ版ですが、アンプヘッドもあります。自宅練習がメインターゲットなので記事はコンボアンプに絞りましたが、ご興味があれば、アンプヘッドも是非♪