ギタリスト・かとうたかこの音楽ブログ

楽器レビューのほか、音楽をテーマにブログを書いています。

【レビュー】Fender Player Stratocaster メキシコ製の、安くて本気なストラト。

本日は、フェンダーのPlayerシリーズから、ストラトキャスターについてレビューさせていただこうと思います。

 

フェンダーのラインナップをおさらい

現在、フェンダーのラインナップは、数こそ多いものの、非常に分かりやすくなっています。

  • Player:メキシコ製の標準的なモデル
  • Vintera:メキシコ製の、ヴィンテージ系を再現したモデル
  • Road Worn:レリック加工が施されたメキシコ製の上位モデル
  • Made in Japan Traditional:日本製の、ヴィンテージ系を再現したモデル
  • Made in Japan Hybrid:日本製の、ヴィンテージとモダンの融合
  • Made in Japan Modern:日本製の、超モダンなモデル
  • American Performer:USA製ながら廉価で買いやすいモデル
  • American Professional:USA製の、もっとも標準的なモデル
  • American Original:USA製の、ヴィンテージ系を再現したモデル
  • American Ultra:USA製の、超モダンなモデル

たくさんあって圧倒されますが、おおむね

  1. 生産国(メキシコ、日本、USA)
  2. 方向性(ヴィンテージ系、モダン系、標準形)

といった区分ごとに整理できそうな感じです。

 

そして、今回紹介するPlayerシリーズは、「メキシコ製」の「標準形」なモデルだということになり、その中からストラトキャスターについて詳しくお話ししようということにしています。

 

廉価版なのに抜かりなし!

さて、このPlayerシリーズは、フェンダーのロゴを冠する楽器の中では、もっとも廉価版のモデルでもあります。実売価格は6〜7万円程度ですので、たとえば10万円前後から始まる日本製フェンダーと比較すると、かなり買いやすい印象です。

 

そして、今回ご紹介するストラトキャスターですが、廉価版ということでどのようになっているか、非常に気になるところ。

 

では、基本的な設計・スペックを見ていきましょう。

 

木材は本格的!指板はメイプルorパーフェロー

まず木材ですが、この価格帯にして、アルダーボディのメイプルネック。低価格帯のギターによくあるバスウッドボディの採用ではなく、本格的なストラトと同じ木材を指向していこうという姿勢が伺えます。

 

指板は、メイプル指板かパーフェロー指板からを選ぶ格好になります。パーフェロー指板は、「廉価モデルに使われるローズウッドの代替材」という印象が強く、ブランドイメージ的には微妙という話もあるのですが、木材としては決して悪くありません。

 

www.tk-guitar.com

 

とはいえ、「本格的ストラトと同じ」にこだわるのであれば、メイプル指板を選ぶことになるのかもしれません。

 

いずれにせよ、ここは好みですね。メイプル系のエッジの立った音、ローズウッド系のまろやかな音、どちらのサウンドを求めるかで最終的には選べば良いと思われます。

 

設計はプレイアビリティ重視の現代的思想

ネック周りの細かいところでは、シェイプがモダンC、フレットは22フレットのミディアムジャンボ、指板のRは9.5ラジアス。

 

方向性としては、American Professionalシリーズと同じような感じですね。ヴィンテージ系を再現するというのではなく、プレイアビリティの高さを求めているような形になっています。

 

ピックアップは廉価版の専用品

ピックアップは、「Player Series Pickup」という、このモデル専用のものが搭載されています。

 

公式サイトでは、

本物のフェンダートーンに少しだけエッジを加えたPlayer Seriesピックアップ。クラシックなサウンドを現代的に微調整しています。 

というふうにされていますが、結局は廉価版なので、もしサウンドをグレードアップさせたければ、カスタムショップ製や他メーカーなどのピックアップに積極的に載せ替えても良いかもしれません。

 

ラインナップも充実!HSSやHSHもあります

そして、このPlayerシリーズについては、オーソドックスな3シングルのストラトキャスターのみならず、リアをハムバッカーにしたHSSモデルや、フロント+リアがハムバッカーのHSHモデルもラインナップされています。

 

Fender エレキギター Player Stratocaster® HSS, Maple Fingerboard, Buttercream

Fender エレキギター Player Stratocaster® HSS, Maple Fingerboard, Buttercream

  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: エレクトロニクス
 
Fender エレキギター Player Stratocaster® HSH, Pau Ferro Fingerboard, Tobacco Sunburst

Fender エレキギター Player Stratocaster® HSH, Pau Ferro Fingerboard, Tobacco Sunburst

  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

また、フロイドローズ搭載のモデルもあったりするんです。

Fender エレキギター Player Stratocaster® with Floyd Rose®, Maple Fingerboard, Polar White
 

 

ストラトの中からだけでも、これだけのラインナップがありますので、「オーソドックスなストラトが欲しい」という人から「HR/HMに使えるギターが欲しい」という人までを、このPlayerシリーズのストラトだけで、幅広くカバーできてしまうのです。

 

サウンドは…USA系の生々しいサウンド

さて、そんなPlayerシリーズのストラト。価格が安くて本格的な造りであることは分かりましたが、サウンドの方は、どうでしょうか。

 


Player Series Stratocaster Demo | Fender

 

ストラトらしい、透明感のある音色が、この価格帯にしてもしっかり実現できているのが、よくお分かりいただけるかと思います。

 

動画では分かりにくいのですが、たとえば日本製フェンダーのMade in Japan Traditionalと比較すると、こちらPlayerシリーズの方が少しローパワーで、繊細な印象を受けます。

 

とはいえ、この繊細さこそが、日本製フェンダーにはない、本家のストラトキャスターの大きな特徴。「本格的なストラトのサウンド」を楽しもうと思ったら、むしろこのPlayerシリーズの方が良いように思います。

 

ピックアップ交換で大化けする予感…

さて、このPlayerシリーズのストラトですが、前述のように、ピックアップについては廉価版のものが搭載されており、もしサウンドに不満を感じたならば、ピックアップをグレードアップさせることによって、改善を図ることが可能です。

 

たとえば、フェンダー・カスタムショップ製のピックアップを載せるも良し。 

www.tk-guitar.com

 

また、ダンカンやヴァンザントのピックアップで独自性を求めていくのも面白そうです。

www.tk-guitar.com 

www.tk-guitar.com

 

ハムバッカー搭載モデルを選んだときは、シングルコイルとの相性も踏まえ、ダンカンのJBあたりが良さそうな感じですね。

www.tk-guitar.com

 

このギター、木材は本格的ストラトと同様の形になっているので、ピックアップ次第でかなり面白くなってきそうな印象を受けます。

 

あえて弱点を言えば…やはり細部の造りは甘いかな?

さて、そんなPlayerシリーズですが、あえて弱点を言えば…やはり、細部の造りについては、上位モデルと比較すると気の毒な感じがします。

 

具体的には、フレットの処理が荒かったり、組み込みに少し甘さが見られるといったようなところです。このあたり、日本製フェンダーは逆にかなり徹底されているので、持ち替えたときに違和感を覚えてしまうかもしれません。

 

とはいえ、それがあっての、圧倒的な低価格なわけですし、また、この造りの甘さも含めて、メキシコ製フェンダーの魅力だという見方もあります。試奏の際は、このあたりに納得できるかどうかを、しっかり確認しておくと良さそうです。

 

【まとめ】安いのに本格的…本家ストラトのサウンドを、この価格で!

今回ご紹介したFender Player Stratocasterについては、実売価格6〜7万円程度ながら、木材はストラトらしい「アルダーボディ・メイプルネック」を実現しており、またUSAの流れを汲むメキシコ製ということもあって、この価格にして本家ストラトを手にできてしまう、商品力の高いギターです。

 

また、オーソドックスな3シングルのストラトのみならず、HSSやHSHが選べるなど、音楽ジャンルに応じたモデルを選べるなど、ラインナップの広さも好印象。

 

メキシコ製の造りの甘さはあるのかもしれませんが、価格とサウンドを見ると、それを補って余りある魅力があります。

 

日本製フェンダーとの比較はかなり悩ましいですが、個人的には「サウンド重視ならPlayer、品質重視ならMade in Japan Traditional」という選択が良いかな、と思います。

 

初心者の方はもちろん、これまでストラトに縁がなかった人が「フェンダーのストラトをまずは1本」というときにも、とてもオススメです。

 

ぜひ、手に取って、お試しください!